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「えっ、待って…あなたも勿論ナイトパーティに参加するでしょう?」
「俺は…」

じわじわ動く舞良を引き留める様に、朱里は舞良の腕を掴んだ。
舞良は戸惑いながら、周りを見ると、遠く
で清子が双子と響に別れを言っているのが見えた。

清子より早く家に帰らないと、計画が失敗に終わってしまう。

「俺…、駄目だ、帰らなきゃ」
「どうして?確信が持てたら話したいと言っていたでしょ、さっき、それを聞いて欲しいの」

清子と引き留めようとする朱里を、舞良は交互に見た。

「駄目なんだ、俺、本当に」

清子が別れを言い終えて、出口の方面にいる舞良の方に体を向けた。

今にもこっちに来る。

「本当にごめん!」

舞良は自分の行動に罪悪感と名残惜しさを感じたが、腕を掴む朱里の手を振り払った。

そして走って出口に向かった。

「待って!」

朱里の声を背中に感じながら、舞良は前をのんびりと行く人達を押し退ける勢いで走った。


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Dog-ear ??
CINDERELLA STORY






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