何か、物音がしたのだと言う。

眦をきつく細めて辺りを伺う様子には、血腥いいくさばに身を置く人となりを伺わせるだけの気迫がある。


「きっと片目のない猫ですよ」


紙の上に筆を走らせる如く、その膚に指を這わせ辿らせれば漸く此方を向いた眸は面白そうに光っていた。


「片目のない、猫」

「えぇ。孟徳様によく懐いている猫ではないかと」


恐らく自分の予測は当たっている。隻眼の見張りは気配を殺して私と玄徳殿の動向を探っている筈。他でもない曹孟徳の命令で。


「…話に聞いてはいたが、大概肝の強い男だな。孔璋殿」

「止めだてされるならば控えもしましょうが、どうとも言って来ないのならば遠慮する理由も御座いませんよ」


片目の猫も、その飼い主も、見ているだけならばこの手を止める必要などない。


「まぁ、此処まできて今更貴方に止めて欲しいと言われたら…流石に辛くはありますが、考えます」

「考えて、止めるのか？」

「貴方を言いくるめてその気になるよう、善処します」


玄徳殿は私を見下ろしながら、笑って、一枚だけ残っていた衣を肢体から滑り落とした。






袁16陳琳×転進玄徳

三国志大戦２で
袁ﾁｰﾑだった二人で琳玄☆
転進玄徳はもっぱら
ﾆｮﾀ妄想しちゃってます。
ﾅｲｽﾏｯｽﾙだからこそﾅｲｽﾎﾞｲﾝ！

夢＊ｷ*ｺ先生の描かれる
三国志は勢いと
華と艶があってｳｯﾄﾘ…！
陳琳以外にも甘寧・孟優も
描きたい描きたい。

×