◇ヒロ円/ほのぼの
「えぇ?!新しい必殺技をか!?」
そう言って目を輝かせる君…まったく、サッカーの話をもちかけると決まってこうなんだから。
彼は本気でサッカーが好き。一緒にプレイしてて解らないはずがない程。
君はほんとにすごいよ…円堂くん。僕は君のサッカーのおかげで今、こうして世界に挑戦しているんだ…!!!
ほんとに…円堂くん…………。
「ああ。っていっても俺の流星ブレードを進化させたい、んだけどね」
「いいぜ!!いつでも付き合ってやるぞ!!」
「ほんとに?!ありがとう…じゃあ明日から早速…」
「今から行くぞおヒロト!!」
「…え、ぇえっ今?!」
「特訓だぁ特訓!!」
外は既に暗く、グランドには僕らだけ。ずっと一人でひたむきにゴールへシュートしてたけど、結局進化はしなかった。
円堂くんとだったらきっとレベルアップする…そんな気がするよ。
「流星…ブレードッ」
「異次元ザハンドッ!!」
ああまただ
どうしてもあの異次元ザハンドを超えられない。
「ヒロト、もう一回だ!!きっと出来る!!」
もうすぐ100回超えるかな。
正直辛い。けど、これは円堂くんも一緒なんだ、しかも自分じゃなくて僕の為…
僕の、為
「……いくよッ、流星ブレードォ!!」
「異次元ザハンドっ」
ん?今、すごく手応えあったような…
「あっぶねぇー!!今のシュート、確実にパワーが上がってたぞ!!!」
「え…ほんとに?!!」
「ああ!レベルアップはもうすぐだぜ、ヒロト!!」
「うん、ありがとう円堂くん!!」
今日の練習はここで終わった
こうして円堂くんは毎日ずっと練習相手になってくれた。なんで君はそんなに優しいの?
そしてついに…
「流星、ブレードっ!!!」
「異次元ザハンドッ!!!…う、うわっ!!」
あ、
入っちゃった…
「ヒロト…お前すげーな!!今のは完璧レベルが上がったぞ!」
「…うん、うん!!!!ありがとう円堂くんっ!」
ああこんなに泥だらけになって僕の流星ブレードをひたすら受けて…ほんとにほんとにありがとう
「本当に大好きだよ…守。」
そう小さく呟いておもいっきり円堂くんを抱きしめる。ああ愛おしい…、
(2010/11/12)
(君は僕の一番の宝物さ)