八つ当たり/2








「そうか、お前の気持ちはよくわかった」

「晴矢…」

「…ありがとな、今まで。楽しかったぜ」



綺麗な笑顔だな、晴矢
お前がそんな表情が出来るなんて知らなかった。そろそろ立ち直ったのか?昨日の晴矢とはいろいろと違いすぎる
























ガチャ

「ただいま。晴矢、今日の夕食の材料…」


部屋が真っ暗で電気もついていない
おかしいな、もう帰っている筈だが…




「晴矢、いるか??」



パチッ
電気をつける
ソファーでうずくまる晴矢。




「…おい、何をしている。電気くらい付けろ」

「俺さ、別れたんだ」

「知ってる。ちなみに今日の朝晴矢が今までありがとなって言ったのも知ってる。」

「な?!?!聞いてたのかよ!!」

「昨日あれ程泣いてた晴矢が何て言うか気になってな。」

「…ッ、サイテーだな」

「知るか」




「……お前マジでつめてーよな。それでも友達かよ」

「……………私は何も出来ないだろう?これはお前の問題だ。」















「出来るぜ?」





晴矢の口元がニヤリと笑う
とても意地が悪い笑い、

すごくすごく、嫌な予感がしたんだ







ドカッ

おもいっきり蹴られた
痛くてうずくまると咄嗟に手足を拘束された。何故こんなに手順がはやいんだ!!










「…っこの、クソがッ…」

「っせーな、俺は今虫の居所が悪りいんだよ!!」



乱暴に引き裂かれる服
乱暴に口付けをかわす
乱暴に首を締められる






ああ
こんなの





「俺の欲に付き合えよな」











ただの八つ当たりだ













2010/11/11

八つ当たり





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