八つ当たり



※学パロ/シリアス
晴風





晴矢が泣いている。足元に開いてあった手紙らしきものをちょっと覗く。

<ごめんなさい。別れましょう>


あぁ、そういうことか。確かコイツには1年くらい付き合っていた奴が居たな



「……っく、ふ…っ…う、ッ…」





にしても、うっとおしい
本来なら友達というポジションに居座る私が慰めの言葉をかけるべきなんだろうが、特別なにも思いもしないので放っといた。















「晴矢、朝食取らないのか?」

せっせと制服を羽織り学校へ向かう準備をする晴矢を見上げる


「腹減らねーんだよ」

「……………」


お前夕食も採らなかっただろう、大丈夫なのか?と思ったが言うのを辞めた。何故なのか私も解らない



「俺………」

学校、よーじあっから先行くわ



そういって早々と家を飛び出して行った
あいついつもこの時間に起きるのに。
大方昨日の手紙の女子に会うのだろう

だが正直<彼女>という存在が晴矢をここまで動かせるものだとは思わなかった










私の言葉は聴き入れない癖にな










朝。
久しぶりに一人で学校に行った
一人も悪くないな…








(………そうか、)
(………………)
(ああ。)
(……………)




ん、晴矢の声だ
大方私の予想通り彼女と話しているようだ



別に立ち聞きするつもりはなかったが、昨日あんなに泣き崩したあいつが今どう言うか知りたくて、近づいて会話を聞いた








2010/11/11

続きあり



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