GHOST NO.2 1/3






『ふんふんふーふふん♪』


「イオクご機嫌だな。」


「何かあったの?」


『何で解かるの!?』


「「良い事があった時は必ず鼻歌歌うから。」」


『嘘でしょ!?』


「「いや、マジで。」」


『マジでか。』


「「(無自覚だったのか…。)」」











まただ…





最近よく見る





懐かしい、夢。











◆◆◆◆





「ふんふんふーふふん♪」


「イオクご機嫌だな、どうした?」


科学班フロア。


リーバーは、自分の隣で手伝いをしながら鼻歌を歌うイオクに何か良い事でもあったのか?と問いかけた。


「特に、何も無いんだけどね。」


「うん?」


「まぁ…強いて言えばリアクションが、自分が想像していたものよりも遥かに上回っていて。」


「う、うん?」


「ドッキリ大成功みたいな。」


「うんん?」


首を傾げるリーバー。


微笑み、珈琲入れてきますね、と立ち上がる彼女を見つめる。





−…イオクは本庁からの報告通りの子だった。


伝えたい事があり彼女の事を呼ぼうと思えば何時の間にか近くに居て、科学班の仕事がとても忙しく誰手伝ってくれないかなと呟けば呼んでいないのに彼女自らが此処へ出向いてくれた。


まるで全てを把握している様に。


もしかしたらイノセンスが関係しているのかと思い中央庁から送られて来たイオクの資料に目を通してみたものの、彼女についての情報は殆ど伏せられていて、何も解からかったのだ。


まぁ…態々中央庁が此処へ送ってきたって事は安全な子なんだろうけども。


「はい、リーバー班長。」


「あ、俺は珈琲は…。」


「レモンソーダだよね。」


…何だか、調子が狂うな。


全てを把握している、と言うよりも…まるでずっと前からここにいたような…そんな風に思えてしまう。


「サンキュ。」










俺は、そんなお前を見てたまに恐怖を感じてしまうんだ。










NO.2





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