僕はトウコが好きだ。
その気持ちに気付いたのはつい最近。

今まで出会った事ないタイプの人間だったし、何よりポケモンをとても大切に思っていて。

僕は次第にそんな彼女が大好きになった。
だから彼女に僕のこの素直な気持ちを、ありったけのラブを伝えようと思った。

けど、



「………」
「ねぇ、いきなり呼び出して一体どうしたの?」

時刻は午後5時過ぎ。
彼女をライモンシティの遊園地に呼び出して、真っ赤な夕日と観覧車を背に、告白する。


…する、んだけど。
いざ本番となると緊張しちゃって、上手く喋る事が出来ない。

この日のために何度もシミュレーションしてきたっていうのに。


「ねぇ、ねえってば、どうしたのN。さっきから黙ってばっかだよ。」

そう言って彼女は僕の顔を覗きこんでくる。
ああ、可愛い…じゃなくて!

とにかくこの気持ちを伝えるんだ。
僕の素直な気持ち、トウコへのラブを!





に、のラブを、



「…あ、えっと……トウコ、ラブ!!」
「は?」






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