※キャラ・ストーリー崩壊、59巻ネタバレ注意



大戦真っ最中にマダラに呼び出された。理由は分からない。
指定されたアジトに足を運ぶと、そこには懐かしい面々が揃っていた。

「おっ、名前!久し振りじゃねーか!」
「元気にしてたか、うん?」
「飛段にデイダラ〜!あっ、角都にイタチに鬼鮫にサソリも!懐かしいな〜」

仲間との久々の再会にテンションが上がる。何で生きているのかとかそんなことはどうでもいい。どうでもよくないけど、今はいい。

「皆、よく集まってくれた」
「ホント久し振りだね。みんな何してたの?」
「死んで生き返って戦ってるぜ。コイツは爆死したのに生き返りやがった」
「オレなんか土の中がホント寒くて〜…」
「イタチさんが無事で何よりです」
「話を聞けえぇぇ!!!」

マダラが声を張り上げ、アジトは一瞬で静まり返る。

「同窓会で久々に会った友人じゃないんだよ!俺に注目しろ!」
「フン。自分の計画のために勝手に行動してるような奴に指図される筋合いは無い」
「イタチの言う通りだ。そもそもお前は誰なんだよ」

元トビの元マダラは今や誰だか分からない。だが、マダラはサソリの指摘を無視し名乗らないまま話を進める。

「今回集まってもらったのは他でもない。この仮面についてだ」

仮面の男が仮面に手を伸ばしみんなが仮面の男の仮面に視線を向ける。仮面仮面ややこしいな。

「この仮面をナルトにダサいと言われた。・・・何も面と向かって言うことはないだろう?面と向かってと言うか仮面と向かってなんだけど。俺泣いたよ。仮面の下で泣いた。芸術を否定されるとキレるサソリやデイダラの気持ちも分かった。だからダサくない仮面を皆で考えてくれ」


相変わらず静まり返ったままのアジト。妙な空気が流れる。

「そんなことで呼んだのか」
「くだらん。時間の無駄だ」
「あーっ!ちょっと待って!!!」

サソリと角都がアジトを出ようとするとマダラが全力で止めに入った。流石、動きは速い。

「頼む!一生のお願いだ!」
「報酬はいくらだ」
「ゼツを百体やろう」
「そんなものはいらん。金を寄こせ」
「…あの人ってああいうキャラでしたっけ?」
「あれが新しい彼のスタイルなのかもしれないわね…」

鬼鮫と顔を見合わせて溜息をつく。他のメンバーも適当にお喋りしてマダラのやり取りが終わるのを待っている。


「ところでさぁ、ペインと小南はどうしたの?」
「は、あ、アイツらはな…」

気になった事を指摘してみたが何やら口を濁すマダラ。

「呼んだけど来る訳ないわよねぇ?私、貴方に殺されたんだし」
「久し振りだな、みんな!」

噂をすれば何とやら。殺気立った小南と元気そうなペインがマダラの背後に立った。

「俺が死んでから小南に手を出すとは良い度胸をしている」
「いや、あれはだな…」

マダラは小南たちの殺気を抑えるのに必死で、帰ろうとするメンバーを引き止めることが出来ない。今がチャンスだと思い出口へ向かうと、ゼツが地中からのそのそと現れた。

「お願い。トビのために帰らないであげて」
「相変わらず奇妙な登場をしてくるなァ、テメーは」
「ゼツには悪いが帰らせてもらう」

飛段とイタチが声を掛け、そのままゼツを横切ろうとする。

「仮面ノ下…」
「あ?」
「仮面ノ下ヲ見タイト思ワナイカ?」

ゼツの呼び掛けにみんなの足が止まる。

「トビが言ってたんだ。良い仮面の案を出してくれた人には素顔を見せても良いかなって」
「本人ノ希望スル報酬モ付クトカ何トカ…」
「ゼツ百体ではなかろうな」

角都がゼツをじっと見つめ問い掛ける。

「え!?あ、あぁ、きっと冗談を言ったんだよ。最近ジョークをよく言うようになったんだ」
「報酬ハ別ニ用意サレテイルダロウ」
「…フン。なら協力してやる」

仮面の下目当てなのか報酬目当てなのか、はたまたどちらも目当てにしているのか、皆がまたマダラの元へと戻って行く。

「何適当ナコト言ッテンダヨ」
「君だって報酬があるとか嘘ついたじゃないか」
「ソウデモシナイト、アイツラ帰ッテタダロ。マタ前ミタイニ泣カレテモ困ル」
「あの時はダサいって言葉に相当傷付いたから泣いたんだよ…。誰かしらは良い仮面を提示してくれるでしょ、きっと」

残されたゼツはぶつくさ言いながら地中へと潜っていった。










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