エイプリルフールネタ
「は？」
不愉快を前面に出した低い声に、発した自分がきっと誰よりも驚いた。
ドラ公はそんな俺の反応に一瞬で死んだし、ジョンもそれを見て悲しそうにヌーヌーと泣いている。
今日はエイプリルフールで、どうせこのクソ砂の事だからまたロクでも無い嘘を吐くんだろうなってのは分かってたし、だからこそ日付が変わった瞬間から騙されるものかと意識してはいたんだ。
百パー嘘だって分かりきったその言葉は、多分ぬか喜びさせようとして放ったものだったのだろう。俺だって、そんな反応をすべきだったんだ、本当は。
なのに何で喜ぶどころかこんなに腑が煮え繰り返りそうになってんだ。それもこれも全部お前がこんな嘘を吐いた所為だから、責任取れよ。
「ロナルドくん、私は今日限りここから出て行って実家に帰る事にするよ。」
嘘でもそんな事言うんじゃねぇ。
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