お題「大人っぽい方がいいのか…?」

「大人っぽい方がいいのか…?」
いやこの場合「ぽい」と言う言い方は変だな、と口に出した後に脳内でそんな突っ込みを入れた。
ディアブロは期待に満ちた眼差しで自分を押し倒したリムルを見上げており、リムルもその期待に応えるべく彼の首に結ばれたタイを解いた所だった。
リムルの外見はハイティーンの少女のものである。二十代後半の男の見た目をしたディアブロよりも頭から二つは優に小さく、幾ら腕力に問題が無いとは言え、これから行おうとしているあれこれを考えるとスムーズな行為の遂行のためリムルの方にもう少し上背が欲しい。
「えっと、では私の身体を小さくしましょう!」
しかしディアブロだって自分の所為で敬愛するリムルにそんな気遣いをさせるのは恋人として、何より秘書として耐え難いものであった。それならば己の外見年齢を変える方が余程心情がラクである。
「ディアブロはそのまんまで良いよ。ってかそのままの方が良い。」
だがリムルはあっさりとそう答えると、見慣れた身体じゃないと緊張すると少し困ったように呟いた。

自由自在に身体を変化する事の出来る二人は結局、いつも通りの肉体で口付けることにした。


Back