未来計算


ずっと側に居ると言った彼の言葉を、信じられなかった訳じゃない。
ただ、本当に、側に居てくれるのかと思って。

「っ…ひ!…あ。」
腰も尻も腕も胸も、どこもかしこも薄い身体を掴んで責め立てる。無駄に逞しい自分の肉棒が出入りしているその部分は可哀想なくらいに押し広げられていてとても淫らで愛しい。
こんな行為は初めてだろうルシフェルに、一切の容赦をせず襲い掛かり、その身を蹂躙した俺の罪は果たして如何様なものなのだろうか。

「っ、あ、イーノック…イーノック…。」
「ルシフェル、貴方だけなんだ。私には、貴方しか居ないんだ!」
爪先をぴんと伸ばしてガクガクと震えたかと思うと、内腿を痙攣させて透明な液体を放つ。
その締め付けにつられるように、自分もまた、熱い柔肉の中に想いの丈をぶちまけた。

「…ルシフェル…っ、う…。」
良い歳をした大男が、情けない声で泣いているのは実に滑稽だろう。しかしルシフェルは、そんな私を笑いもせず、罵りもせず、ただ黙って彼に縋り付く私の背を撫で続けた。
「私は、ずっとお前の側に居るよ。」
そう投げ掛けられた言葉の何と温かく、何と憐れな事か。神は全てを知っていて、それでも彼をサポートに寄越したと言うのか。
しかし私は彼に縋るしか術は無い。


その日は、友人が死んだ日だった。