仕事越し


どれだけ消費しても一向に減る気配の見えない書類の山にイライラは募る一方で、人間など足元にも及ばないような体力がある筈なのに気付けばかなりの疲労が蓄積されていた。
「ルシフェル様大丈夫ですか…?」
アークエンジェルの言葉に返事を返す気力も無く、うなだれたまま無言で数回頷く。
こんな時は何か楽しい事でも考えて気を紛らわせよう、そうだこの仕事が終わったらイーノックに会いに行こうか。ここ暫く忙しくて彼の腕に抱かれていない。

取り敢えず帰ったらイーノック犯そう。八つ当たり?上等だ、アイツが仕事中だろうが何だろうが知った事か犯すったら犯す。
押し倒してひん剥いたら先っぽだけひたすら舐めて焦らしまくってやる。それで「ルシフェルのとろとろできゅうきゅうのお尻に俺の大きくてはしたないのを挿れさせて下さい。」って言うまで挿れさせてやらない。そんな言葉を強要したら絶対に泣くだろうな、イーノックの泣き顔はさぞ可愛かろう。ああ、そうだ今日は女になっても良いな、普段よりも恥ずかしがる筈だ。想像するとちょっとだけ気分が良くなってきた。

「もう一頑張りだ。君たちにも苦労をかけるが、あと少し付き合ってくれ。」
大きく息を吐いてそう声を掛けると、アークエンジェル達は力強く頷いて翼を広げ飛び立つ。

さあ私もラストスパートだ。脳裏に愛しい姿を思い描いて、書類の山に手を伸ばした。