幸村先生と秋の味覚

「あれ……」
「なんだ、野村じゃないか」
「何してるんですか?こんなところで」
「何って見ればわかるだろ」
「え、放火……?」
「馬鹿なの?お前」
「いや、だって…」
「俺がたまの休みに近所の公園で焼き芋焼いてるのがそんなに行けないわけ?」
「あ、いや…って焼き芋焼いてるんですか?」
「それ以外何があるんだよ。本当に頭悪いなあ。だからこの間の英語の小テスト8点なんだよ」
「そ、それは関係ないじゃないですか!!英語がいけないの!!」
「で?」
「え?」
「こんないい天気の休みの日に野村は一人で公園周りをウロウロして、もしかして誘拐でもするの?」
「違いますよ!これ!」
「なに?」
「栗です甘栗!お母さんが買って来いって言うんで買ってきたんですよ」
「野村、今日は家庭訪問にしよう」
「え、高校にもなって家庭訪問なんてな…」
「手土産に焼き芋と栗なんて素敵じゃないか。ほら、早くこっち来て、袋持って」
「え、え、え、」
「やっぱり秋は焼き芋と栗だよね」

そんな秋のある日曜日。
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