Voice




「ルーシィ、これで遊んでー。」
「いいけど、それ何?ハッピー。」
「ミラがくれたの。糸電話って言うんだって。」
「糸電話?」

ハッピーの持ってきたそれは紙製のコップ2つが糸に繋がれているものだった。

「コップに向かって話すと、反対側でその声が聞こえるんだって。」
「糸が繋がっているだけなのに?何かの魔法なのかしら。」

とにかく物は試しだ。ハッピーと私でそれぞれコップを持ち、離れた。
糸の長さは2Mだった。

コップの口を耳に当ててみた。

「ルーシィ、聞こえる?」

コップからハッピーの声が聞こえてきた。
聞こえてるわよ、と言いかけて慌ててコップを口に持っていく。

「聞こえてるわよ。」
「凄いね、これ。」
「どんな魔法を使ってるの?」
「魔法は使ってないってミラが言ってた。」

こんなにはっきり声が聞こえるのに、魔法を使ってないなんて不思議。
それに、喋るときと聞くとき。
コップをその度に動かすのが面白い。

「何やってんだぁ?」
「あ、ナツ。これ面白いよ、声が離れてても聞こえるんだ。おいらが変わるからルーシィとやってみて。」

こうやって喋って、こうやって声を聞くの、とハッピーがナツに説明した。
はい、と渡されたそれをナツが耳に当てた。

「ナツ、聞こえる?」
「おぉ、聞こえる。すごいな。」
「すごいでしょ、糸電話。」
「いや、これじゃなくてルーシィの声が耳元で聞こえるのが。」

どういう意味よ、と言う前にナツが続けた。

「俺耳が良いから離れてても声が聞けるんだけど、これ使うと離れててもルーシィの声が耳元で聞こえる。」
「そういえば、あんた耳が良いから糸電話の意味ないじゃない。」
「いや、だから耳元でルーシィの声が聞けて嬉しいんだって。できればルーシィの声は近くで聞きたいからな。」

バッカじゃないの、なんてナツに言いながらも、私の声を近くで聞きたいとナツが言ってくれたのがたまらなく嬉しかった。









ぱんださまのQualia(閉鎖:倉庫化)より5000hit記念小説を強奪しました!


な、ナツ…!なんですか、この無意識!美味しい!美味しすぎる!皆様、これですよ!たにしが求めているナツルーが今ここに!ちょ、たにしツボ押されまくって粉砕しそうなんですけど!爆砕点穴の使い手ですか!?じ、人体には効かないんだぞー!


ぱんださま、5000hitおめでとうございます!!


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