所詮誰もがあいされたがりの(沖田) 、甘ったれ。 わらうようにねむる(沖田) 師走から記憶無し。 茨道でもそれでもまだ(斎藤) 身分違いの愛は殺戮に。 少なくとも、 そういう類の者を俺は自ら好んでしまったようだ。 花と屑(平助) それは幾度も連鎖的。 さて、それを距離に置き換えますと。 ――なんぞとな、 それはそれは首を斬られた瞬間の、痛みのない虚空の黒である。 息をするただの個体ふたつ(斎藤) 熟睡している奴と、爆睡している奴の顔を思い切り踏んづけた。 ――いい気味だ。 それでも起きないこいつらに、良心を軽くイラッとさせられる。 「気持ち悪い寝顔だな、平助と永倉さんは」 目を閉じて10数えて(平助+沖田) 「助けて助けて助けて助けて」 ひぃ、ふぅ、みぃー、よぉー、いつ、むぅー、なの、やぁ、この、 とぉ。 「平助、捕まえた」 首が真上に飛びまして、力を入れて叫ぼうとも、喉が真っ二つなものでして。 ちっとも力が出ないので、僕は困ってしまった。 「助けて」そう言いたかったのですが、僕の体は僕を置いたまま走って行ったのです。 「今度は平助が鬼!」 沖田さんは本当に鬼ごっこが大好きなんですね! 桃色(沖田) 黒に混ざってしまえ。 愛の歌(沖田) 人が死んだときに歌うの? 人を殺したときに歌うの? ねぇ(斎沖) 爪を伸ばす意味が、ようやく分かったような気がする。 「ね、一君。背中まだ痛い?」 「まぁ、それなりに」 愛する人の肉を引き裂くためだったんだよね。 私のだよー!って。 ぬくもり(沖田) 正直、折り鶴はもう折りたくもない。 川に流してしまうしね、途中で折れなくなってしまうしね、大変で大変で――。 「ゴホッ、ケホッ」 ああ、生きてるんだな。 ――私もアナタも。 「ゥゲッ、オェェ…」 白鶴が赤鶴に変わるから。 はい、やり直し。 死ぬ迄には一羽ぐらい、ちゃんと折ろうって、きちんと計画立ててます。 ← ×
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