一寸の虫にも五分の魂(以蔵) 人を殺す、ちゅうことは誰にでもできるき。そしてそれは誰も裏切らん。 犬も歩けば棒に当たる(以蔵+龍馬) 「武市せんせぇが余計なことをするなと、頭を冷やせと言うがじゃ。こないな所で黙っとったらワシはおかしくなるき、…ワシはもっとせんせぇのためになりたい、せんせぇのためにもっともっと邪魔なやつを殺しとぉてたまらん。……龍馬ァ、どういたらせんせぇはワシをここから出してくれるんか…?」 「出たいなら出たらええき、けんどアギのためにはもう人斬りはせんち誓うてからじゃ」 「………。」 「以蔵、はよぅ来んか」 「…龍馬ァ、おまんは武市せんせぇのことを何も分かっとらん……」 「他人のことなんぞ分かってたまるかや」 「……。」 「でも以蔵のことは分かるきに。おまんは自由に生きたいち願っとる。誰かのためにでもなく、自分のためにでもなく。…そう顔に書いとる」 「ほうか……」 「幸せは歩かんと来ん。じゃから一緒に歩くぞ、以蔵」 「…引っ張るなや、…痛ぅて涙が出る…」 命あっての物種(高杉) だから何でもできるっちゅうもんじゃ。 それがどねーかしたんか? 井の中の蛙大海を知らず(勝+龍馬) 「おめェ世界の広さも知らんだろ、ふざけんなよ。俺を斬る前にこれを見な」 「こっこれは…!?」 「地球儀っていってな、これが世界よ」 「あああ何じゃこりゃアア!これが世界!?ワシらは何て小さいがじゃ!」 「だろ?」 「勝先生殺さんでよかった!ワシはなんちゅうことを考えとったんか…」 「俺の暗殺だろィ?」 「まぁそうなりますき」 「お前さん馬鹿正直だねィ…」 陰徳あれば陽報あり(久坂+高杉) 「そねーに善い行いの反対ばっかしちょると、よい報いも降って来んじゃろ」 「久坂のアホぅ。悪いことは人知れぬようにやっとる」 「アホは晋作じゃ。松陰先生が泣いちゅうぞ」 「泣くも何も先生がそうしろと言うたんじゃ」 「まぁ……言いそうではあるな、言うてもおかしゅうはないなぁ…」 「じゃろ?」 魚心あれば水心(高杉+俊輔) 「わしは俊輔を親しんどる。なのにお前は何じゃ」 「何じゃって何ですか…!」 「一緒に花見行こうゆうたよな?ゆうたのに、お前は飯も握ってきとらん煙管も準備しとらん。何しちょるんじゃ」 「えええ!?それわしが!?わしがしろっちゅうことだったんですか!?」 「…はぁー。お前は根本的になっとらん。準備万全で来るんが普通じゃろ」 「高杉さんわしの負担のこと丸っきり考えとらんでしょ!?」 「考えとるわ。でもそんなん言うんやったら、お前の態度も考え時じゃな」 「なっ、酷…!…ほんならコッチも言わせてもらいますけどねぇ!高杉さんわしの事嫌いなんでしょ!嫌いやからそうやって色々文句つけとるんでしょ!嫌いなんやったらわしは高杉さんに優しゅうする義理なんざないっちゅう話です…!」 「は?俊輔のことは好いとぅに決まっとるやろ。だから何じゃ?」 「……っ(こん人は恥ずかしい事を平然と言う…)」 「おい俊輔、聞いとるんか」 「わ、わしも高杉さんのこと好きですよ…!」 「じゃあ今から準備して来んかい」 「……言うんじゃなかった…」 「何がじゃ」 「なんもないです!」 噂をすれば影が差す(聞多+俊輔+高杉) 「俊輔、お前一生懸命何をしとるんじゃ」 「おおっ聞多…!ええとこに来た…!この煮付け味見してもらえんか?」 「別に構わんが…」 「ちょっと甘めにしとる。高杉さんは甘い味付けじゃねぇと食べてくれんのじゃ」 「……何じゃ、嫁入り修行か」 「聞多の馬鹿!あんな人使いの荒い高杉さんとこには嫁に行かん!絶対行かん!行くんやったら山尾のとこじゃ!断固絶対山尾じゃ!」 「…お前、自分が何を言っとんか分かっちょるのか…?」 「聞多こそ何を言い出しよるんじゃ!」 「ホントに何を言い出しとるんじゃろなァ、俊輔?」 「ギャァァアアアアアア高杉さんんん!!!!」 得がたきは時会い難きは友(以蔵) あん時、おまんに会えたんはワシの、一番の大切な思い出じゃき。 ワシは、龍馬が、ワシの生涯を通して一番、一番許し合える"友人"、じゃった。 益者三友損者三友(俊輔+聞多) 「聞多は正直者じゃし、久坂さんは誠実で山尾は博学じゃ」 「ほほぅ、益者三友にわしを入れてくれるたぁ俊輔もお目が高ェもんじゃな」 「当たり前じゃあ」 「ほいたら損者三友は?」 「………。」 「今、高杉を頭に浮かべたろ?」 「聞多ァアっ!そねーなことわしはしとらんっ!」 「焦んなよ」 「焦っとらんわっ!」 己の欲せざる所は人に施す勿れ(吉田+山県) 「棒っきれが小輔やと言われてみィ、ほんと腹立つわ」 「すまんすまん、つい遊び心が開花してもうて」 ← ×
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