愛多ければ憎しみ至る(土方+惣次郎)

「おめェ他の門下生から結構嫌われてるぜ?人より"優秀"ってのは困りもんだなァ」
「…歳三さんだって皆から嫌われてますよ。乱暴だし剣の作法も全くだって、」
「ンなことはどうでもいいんだよ。嫌われようが好かれようが」
「……近藤先生だけは、私のことを好いてくれていますから…」
「馬ァ鹿、カッチャンだけが自分のこと好きみてェな言い方すんな、俺だって惣次のこと好いてんだぜ」
「私も、歳三さんのこと大好きですよ」
「は、ガキが生意気言いやがる」
「…歳三さん、ええと、…好いてくれて有難う御座います」
「なんだよ、照れくせーな……」



相手のない喧嘩はできない(山南+左之っぱち)

「全くあなたたちは毎回毎回毎回ッ!!何でこうも喧嘩が好きなんですか!皆で飲みに行ったら喧嘩!おかげで試衛館の悪い噂は絶えないんですよ!近藤先生の胃はキリキリです!喧嘩は仕掛けない!買わない!分かりましたね!?!?」

「なぁ…新八ィ。何で山南さん俺たちじゃなくて木に向かって説教してんだ?」
「酔ってんだよ」
「まあ説教も相手がいなかったら出来ないしな!」
「うわっ、左之なにかっこいいこと言ってんだ、お前超頭いいな」
「だろ?」



曖昧な友であるよりはっきりした敵であれ(斎沖)

「あんたがいれば、後は敵に回しても構わない」
「いくら一君でも何千何万の敵襲には手足一本も残らないでしょうに」
「背中に傷さえ負わなければ手足などいらない」
「大丈夫、一君の背中は私が守るよ」



会うは別れの始め(服部+篠原)

「だから仲間なんていらないと思ってたのに…」
「三郎兵衛、俺の葬式にはちゃんと足を運ぶんだぞ」
「分かってますよ、篠原さん。」



秋の日は釣瓶落とし(服部+斎藤)

「あっという間に闇に溶けちゃうかも」
「落日が、ですか…?」
「ううん違うよ、私たちのこと。…一緒に井戸へ沈もうか」
「それも宜しいですね」



悪事千里を走る(山崎)

"新撰組"っちゅう輩の悪事、大阪まで聞こえてましたで?
まあなんや…、好事門を出でずっちゅう言葉もありますやろ。ワテはそっちやと思いますねん。

だから死ぬまでお世話になろう思ってまっさかい、よろしく頼んます。



悪銭身につかず(土方+伊庭)

「やっぱダメだね、博打で稼いだ金は手元になんか残らないよ」
「オメェは吉原行き過ぎなだけだろーが」
「トシさんだって行ってるだろ。そういえばトシさんは博打で稼いだ金どうしたの?もう女遊びに使っちゃった?」
「腹空かせた童にやった」
「は!?なに凄く良いことしてんの!?遊郭で金使い果たしたオイラ凄く恥ずかしいんだけど…!?」
「それが伊庭だろ」



悪友の笑顔より善友の怒りの顔(永倉+平助+斎藤)

「女を買いに行くぜ平助ェェエ!」
「え、ちょっと待ってよ永倉さん…!僕は…」

ガシッ(手を掴む音)

「行くな平助、行ったらダメだ」
「はじめ…(きゅん)」
「お前みたいなお子ちゃまが行くと反対に迷惑だ」
「なっにそれ!そっちの心配!?僕のときめき返してよ!」
「うるさい、行くならさっさとバカ二人組で行ってこい」
「だれがバカ二人組だ!ふざけんなクソガキが!」
「ああもうっ永倉さんも一も喧嘩しないでよ!」



朝起き千両夜起き百両(吉栄+相生)

「姐はん、向こうのアレ、おっきい材木が立っとるのなに?」
「あれは家が立つんよ、大工はんらは朝早うから働くんやで」
「大変やなァ…。ウチらは夜起き千両朝起き百両やから、大工はんらとは真逆や」
「…そうやなぁ」
「でも真っ当な生活はしとうない、ウチは姐はんがおらんと嫌や」
「何言い出すん、吉栄」
「布団敷くから昔みたいに添い寝して?」
「ふふ、添い寝は久しぶりやな。」
「毎日でもええよ、姐はん」



朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり(斎藤+永倉)

「永倉さん、人としての正しい生き方ってどういう事だと思います?」
「そうだなァ…まぁ何事にも希望を持ち辛いことがあっても前を向いてだな、謙虚に努力を積み重ねて行くことが重要っつーか、」
「へえ、それだけ分かっていたらもう十分です。今日の晩に死んで下さい」
「は…?」
「ことわざにあるでしょう?知らないんですか?それとも俺に介錯してもらいたいんですか?」
「死ぬ前提で話すなッ!」
「どこで介錯しましょう?」
「話を聞けよ!!」










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