「難しいなあ」

首の曲線に沿って刃を入れる。しかし、沖田は眉を顰めた。

「首側の付け根を切って、あれ、首全部取れちゃった。ま、いいか、内臓は全部かき出したし…。皮もあんまり上手に剥けなかったなぁ。…あっ、背開きにしたかったのにコレ三枚おろしにしちゃったよ…あーあ、失敗しちゃった。」

烏が何羽も空を舞っている。

「総司ー、ご飯だぞ。そんなとこで何やってんだ」
「魚さばいてたんです。この間、左之さんに教えてもらったばっかりなのに…中々うまく出来ませんでした。」
「なまぐせぇー、ちゃんと手洗って来いよ」
「はぁーい」
「そこの桶、なんでフタ開いてんだ?気持ち悪ィからさっさと土に埋めろっつってんのにさー、誰だよ今日の片付け当番はー」
「今日の夕餉なにかなぁ」


end











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