(許さない赦さない) 肉を抉られることはこういう事だと身をもって知り得たのだ、儚い。少しばかり、土の中に眠る馬鹿なやつと虫の胃袋に消化されちまったおかしなやつを、同情的に感情的に微笑ましく脳裏に浮かべてやった。 ずる、ずる、じゅる、 さすがに肉へ流れ込む綺麗な熱い鉛にはどうしようもなく吠えてしまったが、恨みを捨てて簡単に死んでやると誓っているわけではない。絶望している。つけ根まで焼かれて捨てられた我の大事な右手は血塗れの剣を持っていた。 女神のような馬でさえも言いなりに成り下がり、楽しみ笑い鳴くアア早くブッツン言ってしまえと (アア右手が欲しい。) 斧で砕かれようが手足を抜かれようが一本足で右手を取りに行き、生きたまま死ねる意味などない。 「不手際とはこういうことだ、殺してやるのになあ」 (火に包まれつつ足下に投げ込まれた右手を左足で踏んだ。) end 四つ裂き 【memo】まず肉を削がれ、そこに加熱した鉛が流し込まれる。次に四肢をそれぞれ四頭の馬の脚に繋ぎ、馬を四方に走らせ手足を抜かせる。それでも駄目だった場合は関節を斧で砕きもう一度行う。それでも駄目な場合には、生きたまま火刑。 ← ×
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