「目隠しってさ、怖いだろう?四肢を縛られるって、絶望だろう?そのうち殺しちゃうかもよオ」 猫の腰を撫でるように白い臀を下から上へ撫で上げ、それが合図かのように雷蔵の悲鳴を聞いたような気がした。 蠢いたってどうにもならないってこと知ってるだろうに、嗚ー呼。 「雷蔵って頭悪いんだね」 手に力を入れると背中が面白いくらいに仰け反り筋肉がピクピク動くその様子を薄ら笑い、唇を舐める。口は塞がないでよろしい、だって、雷蔵の可愛い悲鳴が聞こえないじゃないか、つまらない。 「ね、どんな感じ?」 「お願いだから三郎」 「…どんな、感じ?」 「やめてよやめて」 お願いだからとかやめてよとか愛しそうに俺の名前を呼ばない事とか、(弱々しいお前を見てるとムカついて堪らないし俺、聞いてるだろう?応えろよ、) 腹を蹴ると雷蔵はグア、と鳴いて床へゴトンと頭を打ち付ける。もう少しで髪がほどけそうなぐらい、元結が緩くなって、イヤラシイ程、そそった。 ( 触れたいよ触れたい ) 「結い直してあげようか」 両手で掬っただけの髪を、白い元結で。昼間のように決して綺麗には束ねられない束ね髪。 「雷蔵ってば姦されたような乱れ具合、とっても似合ってる」 ぐちゃぐちゃになった頭はもう動かなかったが、肩を僅かに揺らしながらグスグスと泣く。姦されたって表現が嫌だった?それともホントに姦されたくて嬉し泣きしちゃった?ああ、髪をちゃんと結ってあげなかったから泣いてるのかい? (泣いている雷蔵を見ると殺したくなってしまうのは何故だろう、抱き締めたい) 横たわりながら震える背中を思い切り蹴ると、後ろで縛られた両腕の関節がゴキンとなる。それでも何も叫ばずヒクヒク泣くのでもっと深く、体内へ、と。 ビックンビックン 破壊に繋がれた背中、 「掻き回して内蔵グッチャグッチャにしてあげようか」 人間は鈍く啼くのである。 (お前も鈍く啼いた。) 「三郎さぶろうごめんなさいなにもしないからなにもしない許してお願いおねがい赦して赦して痛い痛い赦して赦、赦、アアアア!」 それきり動かなくなったので、あまりに可哀想だと感じ、雷蔵の体内からズルリとソレを引き抜いて床に転がした。 「雷蔵」 無理矢理正座にさせたような体制で縛っていた足の麻縄を苦無で切る。ブツリと切ったそこから、やんわり伸びるお前の足。 (縄が食い込んで、赤) 目隠しも取ってあげたのに唯々、虚ろな眼をして口からはツゥとヨダレを流すばかり。両腕を縛っていた縄もほどいたのに、その溶けたヨダレごと接吻したというのに!(けれど壊れてなんか、壊してなんかいないのだ大切な大切な俺の、 ) 「ね、どんな感じだった?」 「…痛い、痛いよ」 「痛かった?」 「赦しておねがいお願」 涙を流して何を映すというのか暗い天井すら見えていないのだろう、両腕広げて俺に押さえ付けられてごらんよ、最後までヨクしてあげる、ほら。 (大切な大切な俺の、 ) (大切な ) 「愛しい雷蔵。」 荒く深い息で呼吸を仰いで、泣いて嗚咽を繰り返して。身体は小さく揺れるが、そんなの、構わない。 「あんなモノより俺のがいいだろう?」 雷蔵の体内に挿していたモノを指差し、半ば強引に膝裏を掴んでのし掛かる。両手使えるクセにさあ、なにも抵抗してこないって、お前ホント馬鹿だねえ。 「聞いてた?」 首をガッと掴むと、ボロボロ涙を溢しながら組み敷かれた雷蔵は怯えた猫みたいに。ああ俺の支配下で、お前泣いているんだ、なんて、素敵なんだろう。 「三郎がいい三郎が、だから殺さないでおねがい」 「俺の、だろ?」 「ンン、ん、三郎のがいいから赦して許してよう」 (眼がグルグル動いてる、そんなに怖いことしていないのに、この世の終わりみたいな顔は辛気臭い) 部屋の角に転がったモノをにんまり見つめ、この行為が三度済んだら雷蔵の口に突っ込んでアレが唾液でドロドロになるまで舐めさせようかと卑しく考えた。 頭掴んでさあ、また蠢く滑稽な姿を見るために縛ったり、なんて。 (はは、下と上の口から射れてもらえるなんて君は幸福者だね、見ていて凄くキモチがイイ) 「もう許してあげる。赦してあげるから、」 「よかった有難う僕もう三郎としか話さないから、ごめんねごめんなさい他の人と喋っちゃって」 「解ればいいんだ。」 樹木から飛び立つ小鳥のように安心した顔をして、(面白いったらありゃしない)でもその安心もスグ地に着くのだけどね。一瞬、一瞬でもあれば良い方だと捉え啼くが良いさ。 「玩具みたい」 「え?」 「雷蔵は玩具みたいだって言ったんだよ、俺に遊ばれる玩具!」 バシンと柄にもなく左頬を掌で打って不安定な感覚を抱かせたかった。 「さぶろう、許してくれるって、言った、のに!」 眼を真っ赤にして兎みたいに。玩具が何言おうと痛くも痒くもないが、下半身が疼くではないか。そんな、絶望的に怒った顔しないでおくれ。 (今から戴こうとしてるのに、せめてイった顔をして悦べよ) 「ウゼエなあ、そんなに内蔵掻き回されたい?イってるときに引き出してやろおか、俺の手でさあ」 耳元で低く囁くと、君はごめんなさいと数百回言ったディープをしても何度も言った。 (別に殺しはしないのに、) 「殺したい程に雷蔵が好きで脅してまで側に居てもらいたくて痛めつけて璽(しるし)を刻みたいんだよ」 死ーぬまで! end アノレクタル=異物挿入 鉢屋は雷蔵に直腸(確か20センチ)より長いものを射れた系。 雷蔵を独占しまくりたい嫉妬深い鉢屋のお話。 ← ×
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