(雷蔵のことを想いすぎて日々頭がおかしくなっていることは、最近自分でも自覚している。) 「三郎気持ち悪い」 そう兵助に言われた時は黄金の右手で兵助を鮮血に染め上げたくなったが、雷蔵に言われた時は黄金の右手が股に伸びそうだった。 (まあ、妄想一つでいつでも股間に手は伸びるのだけれどね) その右手をもっと満足させるためには確信あるモノを手に入れないと駄目になってしまいそうな気がする。だからこうして、俺は貴重な時間を割いて洗濯をする雷蔵を遠くから見つめているのだ。 ああ、後ろ姿、ケツがムチムチしてていいな。目標は高く持つべきだが、そんなヤワなもんじゃない、 「俺は雷蔵の褌を手に入れたいんだ」 時間は刻々と過ぎる。雷蔵が褌を洗ってしまう前に、俺は絶対手に入れたいんだ、絶対。 (俺には時間がない!) 「ら、雷蔵」 演技には十分すぎる笑みで「先生が呼んでいたよ」と言うのは、案外ベターだが雷蔵は信じてくれる。こういうところが可愛くてたまらない。 「三郎、呼びに来てくれてありがとー」 パタパタと駆けていく。ちょっと胸が痛いが目標を達成するためにはコレしかないんだ雷蔵。 丸い桶に入った白い褌を見つめ、今日の快楽的夜をウットリ妄想する。100点のテストを掴むように、雷蔵の褌をむんずと掴んだ。 「すまん雷蔵、いただきます。やべ、今日白熱しすぎて皮剥けそ」 「何の皮が剥けるって?」 「ん、ちんこが…」 土の味を噛み締めたのって何年ぶりだったろう。 「痛い痛い痛い痛い雷蔵ごめんなさい痛い痛い!腕折れるってマジヤバイ!」 「だって折ろうとしてるもん」 「駄目駄目駄目!折ったら雷蔵の妄想でヌけなくなる!俺左手でヌけないんだって!」 「三郎死んで」 背中に乗られたまま、ガッシリと握っていた褌を取られた。久しぶりに立てた作戦も破られた(いつも雷蔵のことになると作戦爆破だけどさ、うん) 「雷蔵先生呼んでる!」 「そんなアホな嘘は聞きあきたよ、もう嘘つけないように舌切ってあげようか?ね?」 「先生呼んでる!マジ呼んでるから!」 「処刑しますよ」 ググッと殺気満々の背後から、思い切り首を締め上げられた。雷蔵は本気(マジ)で俺を殺す気でいる。ああ褌って凄い、首に巻けば殺傷能力抜群だ…。 (ああ、でも…) 「雷蔵の香りに包まれてる!」 木からバサバサと烏が飛び立った。雷蔵は俺にグーパンチを二発食らわして去っていったが、雷蔵が「キモチワルイ」と叫んだ声は腹の底から出ていたんだと思う。 (烏も絶対俺のことキモチワルイって思っただろうな…) 「あー雷蔵の褌ちょう欲しい」 呟いて怒った雷蔵を妄想する。そして褌獲得のため、また新たな策略に闘争心を燃やすのだ。 「あれ、この鼻血って殴られたから出たんだっけ、それとも雷蔵とアハァンなこと想像したから流れてきたんだっけ?まあどっちでもいいや、雷蔵の妄想さえ出来れば」 end Maya様リクエスト有難う御座いました! 変態な三郎を…とのことだったので、キモチワルイ!とスッパリ判断出来る三郎で書かせて頂きました。やはり三郎は変態が似合いますね、凄く楽しかったです´`*笑 100403 ← ×
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