なんだかオカシイから明かりをつけて、そう言う君を黙って見ていると、蝋燭に手を伸ばしたので蝋燭を取り上げた。 「ね、返して…」 「消え入りそうな声で何言ってんの」 真っ二つに折って部屋の更に薄暗い隅へと投げる。カランカランという音がして、すぐに雷蔵の息の荒さが耳に届いた。もう少しで喘ぐのと変わらないぐらいなのだから、いっそのこと、 「喘げばいいのに。」 返事はなかった。 胡座をかいて雷蔵を見ると、布団の上で必死にもがいている。顔が火照っていることは多少、月の光で分かってしまった。 (お互い暗さに慣れていなかったら、自慰出来たのになあ) 「黙って見てないで、取るの手伝ってよ」 「なにを?」 「どうせ虫でしょ!」 背中をわさわさ触りながらキッと睨まれた。ハチの部屋にはもう泊まりに来ない、なんて言いながら。涙目なのかは定かではないが、声の高さでは明らかにこれ、涙目でしょ。 「なんで虫って決めつけるのさ」 「兵助が、ハチから背中に虫を入れられたって前言ってたから」 「うん、確かに入れました」 「信じらんない!」 張り手をくらいそうな勢いだったが、雷蔵は背中でモゾモゾ動くものを取ろうと自棄になっていたし、それに部屋が暗くてよく見えない分、早く取ってと気持ち悪がって罵声も屡々飛んできていた。 けれどそんな雷蔵が見ていたいと思うのは山々、俺は取ってあげる気は更々ない。 (だってこれ、虫じゃないんだよねぇ) 「ね、取れた?」 「まだ」 「早く取ってよ、もうホントにありえない、布団に虫入れるとか最低!大嫌い!馬鹿ハチ!」 「え、俺が意図的に布団に虫入れたって思ってんの?一応生物委員だけどさ、偶然にとか思っ」 「うるさい!」 バレてはいないが、意図的にとはよく雷蔵も決めつけたものだと感心をする。うん、意図的になんだけれど。 君と交わるのは大好き、喘ぐ顔も好き、その切なさそうに眉をよせるのも大好き、だけど交わっているからこそ髪の毛の先端から爪先まで眼に入れることすら出来ないのは正直辛い。 別に頭の中で妄想してもいいけれど、常にすると君を必ず最後には犯してしまうんだもの。 (本当に難しい、性欲を調節するのは。だからだよ、) 「雷蔵、ごめん。下帯の中に入った」 「え、わ、ちょ…いや!やだやだ!出して!」 パッと雷蔵の肩から手を離して傍観へと回る。反った体が色っぽくて、もう我慢できないと感じつつ取ったのは自分の下帯。 「ハチ、何して…!」 「ん、自慰する」 「ばっ…ばかじゃないの!やめてよそういうのは厠でっ…」 雷蔵が虫だと勘違いしたものから蝕まれていることがスグに分かった。足を震わせちゃって、ああなんてイイんだろう。 「お尻、に、入ってっちゃう、」 「…。」 「はちっ、はち、…う、助け」 「今集中してるから、自慰が終わったら取ってあげる」 着物、全部脱がせておけばよかったな。けれど乱れている方が凄いヌケる。 集中、して、うん、 お、やばいやばい、あ、あ。 「はあ、あ…」 意識が戻ったと思えば激しく喘いでいる雷蔵は、布団で四つん這いになっていた。俺がきっと、こうやって後ろで君を突くと君はこういう顔をしているのか なるほど。 「入って、いっちゃう」 か弱さそうに呟いた雷蔵の一言にドクンときたのか、俺はまた集中しようと手をかけたのだった。 足はいまだにガクガクと痙攣しているのが目に入る。 「雷蔵、気持ちイイ?」 聞くと入っていっちゃったよぅと言われ、すぐに吐精してしまった。 end リクエスト有難う御座いました! 触手を扱えるのは竹谷しかいないと判断をして竹雷になっちゃいました。しかも黒竹谷×強気雷蔵(笑) 触手は多分珍しい生物です。竹谷がコッソリ見つけてコッソリ飼育してるんだと思われます´`触手メインじゃなくて自慰メイン?みたいな感じになってすみません、変態竹谷投下すみません! 090331 ← ×
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