「あ、あ、死体も小指も木に登らない。混迷致しませんか?」 するんと三郎の手が僕の腰を撫でたので、嬉しく思い抱きついてあげた。 変わらない匂いで変わらない身体の硬さで変わらない僕の愛しい人なのに。 「なに言ってるのか全然わからないよ、三郎」 無意味に不正確だよね、最近の僕たちは。混じったりするために、異なったものや必要なものが悪心症状出現と共に回転したり。 (頭の中で組み立てることは幾度と出来るわけなのですが、) 失行、失行、失、行。 「悲しいよね、でも三郎はもっと哀しいんだよね、ごめんね、ごめんなさい」 謝ってもそれを、君は分かって瞬きをするのかなあ、それとも、僕だと分かって手を握ってきてくれるのかしら。 (冷寒がある、壊死して終わりなの?) 「窒息したいから一定に亢進、交互に華を刺せば如何なんでしょう。」 「さぶろう、さぶろ、だめだよ首を掻きむしっちゃ」 爪に血肉が入っちゃう。 鴉みたいになっちゃうよ、そのうち唇も真っ赤になっちゃうんだから。腐敗死体を食べるようになっちゃったら、ううん、素敵なのかな、それって。 (だって、僕だって腐敗するんだから僕じゃないんだから、食べられた方が) がり、ばりばり、 「遊ぼう、溺れて真っ青な血管と、三味線は爪を染めますよね」 ぐぎぎ、ぎ ぼたぼた、ぱしゃり、 「ねえ三郎、首に手が入っているよ、だから掻きむしっちゃ駄目って言ってたんだよ、僕」 「ぐ、ぎ ぎぎイ」 「さぶろうさぶろう!」 (さぶろう、) 冷水を耳に注入したって見誤らないことにほかならないでしょ、全脳イカれちゃってるんでしょ、 拘回(こうかい)さながら!合理的で右目なんて、既に死んでいるもの。 「お人形さんの目、してる」 右目は真っ黒で動かないまま、左目は小さな黒眼が左を向いた。 僕を見た。 end リクエスト有難う御座いました! 発狂ということで、思い切り鉢屋を病的に´` 凄く楽しませていただきました!今までで一番なんじゃないかってぐらい!感謝! リクして下さったお方に捧げます。 090222 ← ×
|