やさしい裏切り(雷←竹谷) 十六夜が傾くと、雷蔵はこっそり部屋を出ていく俺の手からも離れていく免れていく去っていく何処に行くのだ行かないで。 (ああもう、辛すぎるなあ、寝たふりバレてるよなあ、あーあ) 痛々しい抱擁(鉢雷) 「串刺しにされても放さない」 「串刺し、一緒にされてあげる」 かわいい男(仙蔵+食満) 「お前、ホントに私の好みの顔をしているな」 「……おいおい、嘘だろ」 遠い隣人(竹雷) 「いっ今さぶろーも兵助もいないからさっ…」 「う、うん」 「いい、かな、」 「うん…」 「「らいぞーハチー」」 「……っ、おまえらを殴りたいよ俺は」 「「なんで?」」 あたたかな死(利こま) 「抱かれて死にたいとは思うけれど、無理だろうなぁ」 「じゃあ僕が利吉さんの最期を看取ってあげますよ」 「…私は抱かれて死にたいって言ってンの。君が居たら私は君を抱いて看取りそうだ」 無垢な悪役(潮江+団蔵) 「団蔵、その傷はどうしたんだ」 「あ、これは兵太夫のカラクリに引っ掛かっちゃって…」 「そうか」 「潮江先輩こそ、その怪我どうしたんですか」 「仙蔵の罠に引っ掛かった」 「えええ!」 「いいか、団蔵。傷は怪我になり、カラクリは罠へと進化し笹山は仙蔵になる…」 「ひいい!僕は潮江先輩になっちゃうんですか!嫌ですそんなの!」 「ちょ、俺が言いたいのそこじゃないんだけど…」 愚かな天才(雷蔵) 「三郎はそんな感じです」 手をつないでも孤独(竹雷) 「孤独孤独って、こんなに引っ付いてるのに何でそんなこと言うの、ハチのバカ」 「だって、雷蔵の中に入ってないから…」 次の日。 「なぁ、お前顔どうしたん?粘土で作るの失敗した感じ否めないよ」 「聞かんでくれ、兵助さん」 冷たい夏(鉢屋) 雷蔵がいなくなった。 鍵を握る他人(六年) 「ねぇねぇ、とめさぶろーが仙ちゃんとチューしたってバラしていい?」 「は!?」 「だって仙ちゃんがチューしたって言ってたよ」 「はあああ!?」 「留三郎、そんなに照れなくてもよいぞ。」 「テメェ小平太に変なこと言ってんじゃねぇ!」 「お前、マジでしたのか…」 「………。」 「なんだよ!文次郎も長次もその顔やめろ!」 「と、留さんヤダよォ」 「何故伊作が泣く…」 ← ×
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