お帰り

言う術は知りません。



ごく純粋な侵略者(五年ろ組)

「お前だよ!俺と雷蔵の間に入って来やがって!」
「は、何言ってんの?」
「うん、三郎何言ってるの?」
「ああああ!雷蔵の肩に手まで回しやがってええ!」


確信犯、竹谷。



やさしいあんたが嫌いでした(こへ滝)

「大丈夫?」
(大丈夫じゃないですと首を振り、心配をされたいのです。)



白痴のふりは満足かい(鉢雷)

組み敷かれてもなお俺の好意に気付かないとは、
「鈍感だね」

尚更、
「わざとだよ」
「あーやっぱり」



ばらばらになるまであいしてごらんよ(鉢屋)

って、
君が言ったのにさあ



記憶の中の無味無臭の部分(綾部)

死臭は消せませんけどね



だれかに依存するなんておかしなはなしだ(仙蔵)

この、わたしが!



でたらめでこさえた君とわたしとの関係(くく雷)

「兵助久し振り」
「ああ、うん」

昨日の晩に手を握り合ったというのに、久し振りだなんて言葉をかける方が間違っていると、それでも仕方がないようだったが。
(仕方が、ない?)

「い組、大変そうだね」
「…ろ組こそ、」
「もうお互い話す時間もないね、男女の仲じゃないけど。兵助と僕。」
「だからさあ」


(なんだって君、そんなに)
「俺、なにか悪い事、した?」
「した。」
「なに?」
「接吻の 数、」
(こっちが照れるってば)

「ごめんね雷蔵。だから久し振りだなんて言わないで。」
「うん、」


ニコリと笑う君、
を前に。晩なんか待ってられっかあ、なんて思っている実は。



侵して食う(鉢屋)

  美ー味。



野ざらし(伊作+小平太)

「もう屍はいいのに」
「駄目駄目、埋めて石置いてあげるだけでも違うんだから。小平太も手伝ってよ」
「石がなんの代わりになるのさ、」
「墓石だよ」

コツン コツリ ゴツリ

「優しいね、いさっくん」
「うん?」
「いさっくんが死んだら私が埋めてあげるからね」

 ゴトリ



(優しいのはどちらでしょ、ね)










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