【的場のバレンタイン(R18?)】
by サキ
2011/02/15 01:03
遅くなって、すみません
オチがどうしても、きまらず…
結局、きまらないまま無理矢理終りました
これ以上は、私の力じゃ無理です
樹葉さんのようにエロを目指してみたけど、書けませんでした
けど、一応R指定にしてみました
あんまりエロくはないけど、苦手な方は注意して下さいね


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【1】
by サキ
2011/02/15 01:04


的場からの突然の呼び出しはいつものことで、俺は特に気にすることはなかった。
いつものように本家へ訪れると、甘い匂いが充満していた。

ああ、そうか!

今日はバレンタインデーだ。

今の今まで、すっかり忘れていた。きっと事務所にファンから沢山のチョコレートが届いていることだろう。
一生かかっても食べきれないチョコレートにげんなりしながら、的場の家を訪れた。

「遅いですよ。名取!」

開口一番に、的場は不機嫌そうに言った。なぜか、前に手を出している。何事だと思いながら、俺はそんな的場を見た。

「あ、の…的場?」

何かを要求しているらしい。

もしかして、前回依頼を受けた時の妖を差し出せとでも、言っているんじゃ…

あれは、既に厳重に封印した後、然るべき場所に奉っているんだけど?

寄越せと言われたことはない。だから、勿論封印した壺を持っているはずもなく、俺は困惑した顔で的場を見ていた。

「何をしているんですか?早く、出しなさい。」

何で、イライラしているんだろう?

明らかに怒っていますと言いたげなオーラが、的場の全身から放たれている。

くそ!俺にどうしろと?

今から、封印した壺を取りにいくのも馬鹿らしい。面倒だ。的場のためにそこまでしてやる義理もない。

「的場さん、封印した壺を要求のようですが、あれは然るべき場所に保管しています。」

「何を言っているんですか?」

訝しげな顔が俺を見る。

もしかして、違った?

じゃあ、的場はいったい何を俺に求めているんだ?

頭を悩ませながら、真剣に考え込む。考えても考えても、他に心当たりがない。

こうなったら、直接的場に聴くか…

「すみません、それじゃあいったい、私に何を請求しているんですか?」

「……。」

え?

なんで、そこで沈黙になる?

わけがわからない。

なんか、的場…落ち込んでないか?

気まずい雰囲気が流れている間、俺はちらちらと的場の様子を伺う。

「何も用意していないんですか?」

「って、何を?」

「もう、いいです。帰って下さい。」

呼び出しておいて、この言いぐさ。当然、俺は頭にカチンときたが、俺は大人だ。的場よりも年上なのだ。だから、大人としてここは的場の言う通り、引き下がろう。

正直、的場を敵に回すのは怖いし…



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【2】
by サキ
2011/02/15 01:07


「では、失礼します。」

こんなところは、さっさと出るに限る。気が変わって、何を言い出すかわからないし…

俺は、別に逃げているわけじゃないからな。

的場が帰れと言ったから、帰るだけだ。

襖に手をかけ、俺は的場に背を向ける。人一人入れるだけの隙間を開け、体を滑り込ませる。いや、滑り込ませようとした。

「な!……ぅん!!」
ぐいっと肩を突然捕まれた。痛みに顔をしかめる間に、前を向かされ、いきなり唇を塞がれた。

え?

何事?

混乱している間に、舌が滑り込む。甘い香りがした。それと同時に、ぬるりとした感触が、舌の上を転がる。

チョコレート?

匂いと違って、そこまで甘くない。ビターのような苦味がある。でも、絡まれた舌は甘い痺れを残していく。

「んん!はっ……ぅん!」

鼻にかかる声が、とても自分のものとは思えず、恥ずかしさが込み上がる。

早く、解放してくれないか?

息苦しいし、気持ち悪い…くはないけど、男同士ですることじゃないだろう?

「ふ……っん…」

やっと唇が自由になったのはいいが、互いの唾液やチョコレートによって、唇はベタベタで気持ち悪い。不快さに睨みつけると、的場は満足そうな顔で俺を見ている。

新手の嫌がらせか。

たちの悪い嫌がらせだな。

負けるものかと、大人の余裕で煌めいてやった。

「的場はゲイだったのか。悪いが、他を当たってくれ。私は、可愛い女の子が好きなんだよ。」

別に、キスされたからって、感じているわけじゃないからな。

「のわりには、ここ…興奮していますよ。」

「……っ!!!」

ばれてるよ。

最悪だ。

的場に、大事な息子を人質に取られてしまった。

「ふふ、本当は気持ちいいんでしょう?体はそういっていますよ?」

抵抗できないと知っていながら、的場は確認するように、何度も俺の息子を擦る。

意外に、上手いじゃないか!?

体が熱くなる。きっと、顔は真っ赤だろう。俺の大人の余裕は、早々に消え失せた。

「…っ…あ!」

「気持ちいい?」

声に出すのも恥ずかしくて、俺はこくりと頷いた。



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【3】
by サキ
2011/02/15 01:12


「ホワイトデーは、期待していますよ。」

「え?」

「え?って、君は私からチョコレートを受け取ったんだ。お返しするのが筋でしょう?」

チョコレート?

チョコレート、チョコレート?

え?もしかして、さっきのキスの時の?

あれは、不意打ちだろう?

ふざけんなあああ…

って、叫びたいけど、的場の指が大事な息子に刺激を与え続けるから、そんなことは言えなかった。変わりに、俺の口から甘い声が上がる。結局、俺はそのまま的場にイカされ、流されるまま一つに繋がってしまった。

「ぅん!ああ…的場!!」

的場が動くたびに、女のような声が上がる。気持ちが良くて、なんで的場と繋がっているのかはわからないが、いつの間にか俺たちは恋人関係になったらしい。

言っとくが、俺は別に的場が好きなわけじゃないからな。

エッチの相性が良かっただけだからな。

それだけだ。



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【4】
by サキ
2011/02/15 01:13


あの日以来、的場の独占欲が増した気がする。

男同士なんだから、普通は隠すよな?

でも、的場は隠さない。まるで、俺は的場のものだと言いたげに、会合先でも的場の傍にいることを命じられる。あーいう公の場では、的場家に逆らえない。名取家の立場が危うくなるからだ。

くそ!的場のバカヤロー!!

心の中ぐらい悪口を言ったって、誰にも咎められることはない。だから、俺は言うぞ!

的場なんて、嫌いだあああ…

会合で同業者にすれ違うたびに、「おめでとう」や「お幸せに」など、冷やかしではない言葉をかけられる。冷やかしの方がマシだ。男同士というのに、払い屋たちの間では問題ではないらしい。異常者は、感覚まで異常だったことが、これで判明した。

「名取、何を拗ねているんですか?」

「別に?常識が通用しないこの世界に、軽く目眩を感じていたんですよ。」

「いい加減、慣れたらどうですか?」

呆れた物の言い方に、うんざりしてくる。

「子供はどうするつもりだ?跡取りが必要だろう?」

「おや?名取は、生涯私と一緒になることを考えて下さっていたのですね。」

「ば、バカっ!そんなんじゃ…」

「名取、私が本気で愛しているのは…お前だけだよ。」

「……。」

「それは、この先もずっと変わらない。」

いつになく真剣な的場に、俺は戸惑った。それでも、今は的場を信じてみたい。こんなの俺らしくないと思いながら、俺は的場の唇を受け入れるように目を閉じた。



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【反省会
by サキ
2011/02/15 01:25
散々待たせた挙句が、これなんて言い訳にもなりませんね
ごめんなさい
言い出しっぺの私が…本来なら一番に書かなきゃいけないのに
これでも、エロを目指してみたんです
樹葉さんには到底及ばないエロですけど…
とにかく、頑張りました
皆さん、バレンタイン企画に参加して頂き、有難うございました
夏みかんさんも、有難うございます
これからも、皆さん宜しくお願いします
最後に、名取さんが好きだあああ…
お嫁にしてぇ―
的場さんの変わりに吠えてみた(笑)
本当に、お嫁にしたいと、日々強く想っています


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