自分が恋をするなんて
自分が誰かを好きになるなんて
自分がこんなに誰かを愛するなんて
そんなの想像もしなかった。
というより、想像出来なかった。
恋の相手があのドタチンだなんて、きっと小説の中の天使だって、あの頭の良い狼の化身だって、悪魔な執事だってきっと予想出来ない。だってドタチンと私だもん。
それでも、それでもやっぱりドタチンのことが好きなんだなぁってふとした瞬間に思う。
ドタチンがたまに見せるあの優しさとか
ドタチンの声とか瞳とかおっきい手とか
そうやって考えてたらなんだか笑いが込み上げてきて、くつくつと喉を鳴らしていたらゆまっちとか渡草っちとかドタチンに変な目で見られた。失礼な。
だけど私はこんな自分が嫌いじゃない。
そりゃさ杏里ちゃんみたいにもっと胸がデカかったらーとか、紀田くんの彼女みたいにもっと可愛かったらーとか、そしたらドタチンは私を好きになってくれるかなーとか色々考えるけど。
やっぱり私は私でいいかなって、最後はそう思うんだ。
だって私はドタチンを好きっていう強力な武器をもってる。この武器ならきっと誰にも負けない。

「ドータチン!」


あなたが好きな私が好き
(今はまだ伝えることはできないけれど)







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