今日は珍しく部活がオフで、せっかくのお休みなんだからゆっくりしてなよと言うなまえを押し切って俺の家に彼女を招いた。
だいぶ蒸し暑くなってきたからか、あろうことかなまえは随分と大胆な格好をしてきた。白いブラウスは透けているデザインで中のキャミソールが見えるし、なまえが好きそうな小さなドット柄のスカートから覗く白い太腿も目に悪いことこの上ない。
彼女にしてみたら、これは女子として至極当然なオシャレなんだろうが俺にしてみれば理性を保てるか否かという深刻な問題だ。

「クロ、やっぱり疲れてる?ぼーっとしてるよ」
「んあ?いや、別に。今日も俺の彼女は可愛いなーって思ってただけ」
「なっ…」

わかりやすい。
なまえは照れると見てわかるほどに赤面する。なのにそれを何とかして隠そうとしているのか、空中をバタバタさせている両手がまた可愛い。



「…クロ、ぎゅーってしていい?」
「なまえからしてくれるなんて珍しいな」
「あのね、人って抱きしめられるとストレスとか疲れが解消されるんだって」
「だから別に疲れてないっつーの」
「でも隈できてるし、それに私がしたいから」

隣から俺の正面へ移動してきたなまえは、ゆっくりと俺の背中に手を回した。俺の理性が本格的にやばい。

「いきます」

そう呟いてからなまえは俺に文字通りぎゅっと密着した。二度目だが俺の理性がとてもやばい。鼻を掠めるシャンプーの匂い、俺の胸板にあたる柔らかいそれ。制服とかではなく私服だからか、いつもよりも互いの体温を感じる。

「クロのにおい」
「…おい、」
「ん?」
「名前で呼べよ」

俺に体を委ねながらもぞもぞ動くなまえ。何度も言うが俺の理性は崩壊しそうだった。必死に積み上げた岩石をバッキバキに破壊されるかの如し。やばい。


「わがままだなあ。いーよ、鉄朗?」
「……、じゃあさ」


このまま俺のわがまま聞いてくれる?




羊水で眠る


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -