※閲覧注意
病み静雄×不憫臨也
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「ひッ―――あ゙ぁぁぁ!!や、だぁ…!も、や…」

「何がやだ、だよ…!こんなに勃たせてよく言うな」

「んぅ、ア…」



何だ、これ。俺は今、一体何をしているというんだ。わからない、分からない。

見上げた先にいる金色は目に劣情を浮かべ、口角を吊り上げて楽しそうに、笑っている。これは誰だ、こんな奴、俺は知らない。俺が知っているアイツはもっと短絡的思考をしていて、俺を見るたびに怒りをぶつけるしかしてこないような気の短い奴で、俺のことが大嫌いな奴で――――俺相手にこんなことをする奴では、ないはずだ。
なのに何故俺は彼に押し倒されているのだろうか。何故俺は排泄器官に彼のモノを挿入されているのだろうか。何故俺は、何故、どうしてどうして。


ぐるぐると頭を回る思考に答えなど見つからない。それどころか、下半身に感じる快楽に次第に思考が停止する。ぐちゅっ、と大きな水音が鳴る。その瞬間に俺の思考は一気に真っ白に染まり、目が眩んだ。



「あっは…ぁ!い、やぁだァ……やらっ、しずちゃ、あっ!」

「…いざや、臨也」

「いっや、だ!やだやだや、だ!動くな、よぉ…」

「っ、はぁ……やべ、」

「ふっ…だぁ、いやだっ、ン………中、出さない、で…!」

「…はっ、ンなこと言うなよ。な?臨也君、よぉ!」

「っあ―――!」



声にならない悲鳴を上げて、背中が弓形になる。下腹部に注ぎ込まれる生温かなものに、自分の要望は聞き入れてもらえなかったのだと悟る。これで何度目だろう。彼の欲を注ぎ込まれ続けた俺の中はどうなっているのだろう。自分でも分からない。もう、何も考えられなかった。

はぁ、と上で熱っぽい息を吐き捨てる彼を見上げる。涙で霞んだ目でも彼の金色はよく分かるが、彼がどんな表情をしているのかまで分からない。ああ、何だ、今日の俺は分からないことばかりだ。
彼が、俺にこんなことをする理由も分からない。彼の意図が分からない。彼の表情も分からない。俺はどうしてこんな目にあっているのだろう。確かに彼の人生を滅茶苦茶にしたとは自覚しているし、彼に恨まれている理由も、彼に嫌われている理由も分かる。けれど、こんなことをされる覚えはない。これが彼なりの俺への復讐ならば納得できるけど、きっとそれは違うだろう。

復讐ならばもっと酷くすればいい。でも彼の手つきは優しい。俺の制止の声も、俺の願いも聞き入れてはくれないけど、それでも俺を触る手は普段破壊しか生み出さない手とは思えないほど優しくて、逆に気味が悪い。
中に挿される前もしっかりと解されたし、痛め付けるだけならば触る必要のないところまで触って、舐めてくる。そして何より、彼は何度も何度も俺にキスをする。触れるだけのものや深いものまで、今日だけで何度したのか数え切れないほど、彼はキスをしてきた。その時点で、彼が今までの恨みを晴らす為に俺を辱めているのではないと理解する。


ならばどうして。
俺は彼に、平和島静雄に犯されているのだろう。

俺はただ―――池袋に来ただけで、彼と会ったのは不本意で。そして、彼の質問に珍しく正直に答えてやっただけで。
なのにどうして、こんなことになってしまったのだろう。



――――ねぇ、どうしてなの、シズちゃん…。

君が、分からないよ。



「……しず…ちゃ、…」



ねぇ、どうして。


意識が遠のく間際に見た彼の顔は、今まで見たこともないほど幸せに満ち溢れているような、そんな笑み、だった。











気を失った臨也を起こし上げ、その華奢な体を腕の中に収める。涙で濡れた目元を舐めたら案の定しょっぱい。だけどそれが臨也のものだと少しだけ甘みを感じる俺は、自分でも相当狂っていると思う。
俺の腕の中にいる臨也は小さく呼吸を繰り返して、泥のように眠っている。臨也の寝顔など初めて見た。学生時代から現在にかけてまで喧嘩しかしてこなった俺にとっては初めてなことばかりだ。

予想外な事態に遭遇すると得意の口八丁が鈍るとか、焦ると言葉遣いが悪くなるとか、快楽に溺れると口調が幼くなるとか、でも自分が感じていることを認めたくないが為に意地を張ったりするとか。兎に角、俺の知らない臨也が沢山知れた。
困惑と焦りと怒りで声を張り上げるのも、泣く姿も、寝ている様子も、俺は初めて見たのだ。十年近くの付き合いになるというのに俺は普通ならば知っていてもいいようなことも、今漸く知れた。



「臨也……」



眠る臨也の口に自分のを重ねる。僅かに鉄の味がしたのは臨也がずっと強く唇を噛んでいたせいだろう。少しだけ切れている。そしてやっぱり臨也のものならば美味しくもない鉄の味も、甘く感じた。

自分の腕の中で眠り続ける臨也を見下ろして、その白すぎる裸体を隅から隅まで眺める。首や鎖骨、胸や腕、足や肩。その至る所まで広がっている自分でつけた印が、臨也の体に刻まれている。まるでそれが俺のモノであると主張しているようで満たされたような気になる。
―――いや、違う。これは俺のモノなのだ。ずっとずっと、出会ったあの日から。何年俺が臨也を見ていたと思っているんだ。何年追いかけ続けたと思っているんだ。いつも臨也のことを考えて、いつも臨也の背中を追いかけていた。臨也のことをこれほどまでに考え、思っているのはきっと俺だけだ。他の奴なんかには決して負けるわけがない、そう自分で自負するぐらい自信がある。



――――それなのに、どうして。

自然と眉根が寄り、臨也を抱く腕に力がこもる。けれど疲弊して大分弱っている臨也にこれ以上の負担をかけてはいけないと自制し、暴走しかける自分の力を制御するように努める。

しかし嫌な話を思い出してしまった。臨也に関する胸糞悪い話だ。その胸糞悪い話が今、池袋の街で広がっているのだから嫌になる。俺の知り合いもその話を話題に出してくるものだから更に気分が悪い。
新羅に門田、セルティにトムさん、来良のガキも言ってたし臨也の妹達からも同じ話を聞かされた。それぞれの反応は違えど、それでも最後に言う言葉はみんな同じ。俺に良かったなと告げて、その場にはいない話題の中心人物である臨也に対して“祝福”のような言葉を言うのだ。


その言葉を聞く度に、俺の中でどす黒いモヤが渦巻いていった。そして今も、俺の中にあるモヤは肥大化していくばかり。

そんな俺の視界の隅で小さく光る何かを見つけ、それに目を留める。見た瞬間、後悔と更なる苛立ちと怒りが湧き上がった。
臨也の白くて細い指、の付け根にある光り。他の指にされているものとはまったく違ったデザインのそれには輝かしいばかりの宝石が埋め込まれている。臨也の目の色と似た、赤い宝石。今まで見たことがなかったそれは、おそらく最近身に付け始めたのだろう。少なくとも以前俺と喧嘩したときにはされてなかった。


俺はそれを臨也の指から抜き取る。これが、全ての根源。俺にとっての“悪”の塊。こんなもの、臨也には必要ない。こんなものがあるから、あんな胸糞悪い話が広がって、俺から臨也を遠ざけようとするのだ。



「…こんなもん、手前には必要ねぇよなぁ…?」



人差し指と親指の間にあったそれは、少し力を入れてしまえば簡単に形を変えた。俺はそれに満足し、形を変えたそれをゴミ箱に放り投げた。

―――これでいい。あんなものなくていい。臨也に必要なものではない。


そして、臨也の指に“あんなもの”を付けさせる原因となった奴も、臨也に必要な者ではない。



「…―――手前に必要なのは、俺だけで十分だろう」



なぁ、臨也――?


お前を愛せるのも、お前が愛せるのも。
“人間”じゃない。

―――俺だけ、だ。









『……げっ、シズちゃん…。ほんと君って、何で俺の行く先にいるんだよ』

『…臨也』

『?どうしたの、今日は随分と大人しいね。それにいつにも増して変な顔だよ』

『………手前に確かめたいことがある。正直に答えろ』

『…何?』



『お前…結婚、すんのか…?』










臨也が、今まで見たこともないほど幸せに満ち溢れているような笑みを浮かべて、頷くから。



――――俺はただ、偽りの“愛”に惑わされた臨也を、助けた、だけ。





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……暗っ!!
ヤンデレ静雄が好きすぎる私は一人で満足です、反省も後悔もしてますが←


要約しますと、折原氏リア充→とりあえず知り合いに報告→多分新羅かセルティ辺りが平和島氏に言っちゃう→平和島氏は折原氏、ラブ!→故に折原氏の結婚フラグに病む→結果、強姦的な?

この後、リア充だった折原氏は平和島氏に監禁されますww
病むと発想が恐ろしい平和島かわいい←←


折原氏の結婚相手は誰か知りません(笑)
女なのか男(爆)なのかも知りませんww





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