@フィデモ
@主人と執事の主従パロ
@主人デモーニオ執事フィディオ
@フィディオ年上設定






それは、俺がまだ小さくて、右も左もよく理解していなかった頃。
仕事で忙しくてあまり遊んでもらった記憶がない父親から言われた、唯一のこと。


『フィディオ、お前は大きくなったらあの方を御守りするんだ』


その時はよく解らなくて、でも普段構ってもらえない父親から貰った言葉が嬉しくて、ただただ「うん!」と頷いたのを覚えている。




小さい頃から仲が良かったアイツ。
俺より一つ年下で、いつも周りに笑顔を振りまいて誰にでも好かれる、そんな存在。
俺が小学校に上がった頃。
母親以上に躾に対して厳しくなった父親から言われた、唯一のこと。


『フィディオ、お前は大きくなったらあの方に御仕えするんだ』


あの方、と言われたその先にはいつもの笑顔のアイツがいて、「御仕えって何?」と首を傾げたのを覚えている。




いつも傍にいて、いつも一緒に遊んで、笑って。
一番仲が良かった。一番アイツのことを理解していた。


でも、友達じゃなかった。もちろん、親友でも。

どんなに近くにいても、どんなに仲が良くても。俺とアイツの間には絶対に越えられない壁があった。


それは、主人の息子と、執事の息子という性。
それは、将来の主人と執事という性。

俺たちの間にある壁は、主人と執事という、主従関係。




主人と執事の関係性:序


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