@豪←鬼
よく晴れた日の夜。
天気の良い日の夜空は星がキラキラと輝き、空気も澄んで気持ちいい。
屋上で満天の星を見上げて
日課になった一人での反省会。
「今日も誰の怪我もなく、終わったな」
いつも通りの練習、のんびりとした1日だった。空を見上げてふぅ、と溜め息を洩らす。
「今日も豪炎寺のシュートは凄かったな…」
何度見ても身体がゾクリとするようなシュートを思い出して頬が緩むのを自覚した。
最近の反省会ではつい豪炎寺の話題が多くなって、日々豪炎寺のことを考える時間が増えていることに気付く。
その事実に一人苦笑して
「バカみたいだな、俺」
豪炎寺がどうしようもなく気になって、男同士なのに惹かれていると実感する。
叶うことのない、行き場のない想い。
片想いって、こんなに辛いものだったかな…
ふいに目頭が熱くなるのを感じて、自分で自分を叱咤して我慢する。
「………バカみたいだ」
叶わない、こんな不毛な想いなんて。
「それでも…、」
やっぱり、好きになってほしい。
ぽつりと呟いた言葉は、夜空に消えた。
見上げた夜空の端で
流れ星を見た気がした。
流星ラプソディ