こうやって手を握って指を絡めて、それからそれから…えっと、どうしよう嬉しすぎて何も考えられなくなっちゃった。

ふわんふわんの雲のうえにいるみたい。

この頬をわたしの指で撫でることが出来てる今がおかしくて不思議でたまらないの、このまま一回まばたきしたら全部消えてしまったりはしないよね?


「バーカ、そんなわけねぇだろ」


ほら、と胸に手を押しつけられるとトクントクンって、確かに少し早めの鼓動が伝わった。

変なエース。
もしかして緊張してるの?似合わない。

でも人のこと言えないな、わたしもきっと、今はもっとずっとドキドキしてる。

羽が生えたみたいに心が軽くて、でも体は鉛のように重たくて、今の感覚を忘れたくないの。


寝返りをうつと少しだけ、腰に独特のだるさがあった。


「体…平気か」
「うん平気、嬉しいから」
「またお前は…そんなかわいいこと言うと」
「言うと?」


こうしてやるっ!

ぐしゃぐしゃに掻き回されて髪の毛はボッサボサ。
ざまあみろ、と笑って倒れこんできたエースを受けとめて。


「エース」
「ん?」
「ぎゅってしてちゅーして」
「はは、ついでにおっぱいも触ってやるぜ」


額にかかったエースの髪がくすぐったかった。

こんな幸せの形







あー好きすぎてもうだめ





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