南無三ニューライン 1
久々に実家に呼び出されて顔を出したら、可愛い一人娘が帰ったというのに玄関での手厚い歓迎もなく、それを少し残念に思いながらリビングに入っていけば、両親揃ってソファに座っていた。
いやに重い雰囲気で、何事かと思えば「名前、座ってくれ」と父に促される。
向かい側のソファに腰を下ろすと、久しぶり、などの挨拶もそこそこに父は言った。
「父さんの会社、倒産しそうなんだ」
深刻な話のはずなのに父はあっけらかんと言って、そのベタなギャグが面白かったのか、両親が揃って笑い声を上げる。
こののんきな両親を、名前が訝しげな目で見つめると、二人はしゅんとして「ごめんなさい」と謝った。
話を聞けばこうだった。
父の会社は優良企業で、経営は順風満帆そのもので何の心配もいらなかったらしいのだが、経理担当役員の横領発覚&金の持ち逃げのダブルパンチによって突如倒産の危機に晒されているらしい。
親の会社には携わらず、別の企業で働いている名前に援助を頼みたいのかと思いきや、そうではないと言う。
経理担当役員の行方も掴めなく、倒産もやむ無しと言うのを取引先の社長に零したところ、条件付きで買収の話を持ち掛けられたらしい。
それに父は二つ返事で快諾した、と。
「と言うわけで、名前。結婚してくれ」
「なんで?」
名前が冷ややかに言うと、父が「ヒッ!」と怖がるフリをして母の腕にしがみつく。
「相手の社長の息子と結婚させるって条件だったけど、名前が怒ると思って、言おうとしたけど言えなかったんだよ〜!」
「父さんね、もう書類にハンコ押しちゃったんだって」
「そんなの怒るに決まってるでしょ!どうすんのよ!?」
テーブルにバンッ!と勢い良く手を着くと、今度は両親揃って縮み上がった。
父が言うには、旨みがあって売却買収しても会社同士に強固な繋がりがなく、キャッシュアウトやらで相手が裏切らないとは限らない。
そこでお互いに娘、息子がいるなら結婚させて、縁故を作ってしまおうーーと言うことで合意したと。
「とても大きな企業の息子さんだから、玉の輿だよ…?」
「そういう問題じゃない!いきなり結婚が決まってるだなんて言われたって!」
「いいじゃない。名前は彼氏もいないでしょ?」
「いっ…!……ない、けど!顔も知らないんだよ!?」
「そう言うと思って明日会う約束を取り付けてるんだ。その時に婚姻届にサインしてくれればいいよ!」
「明日!?」
あまりに急な話に、名前は額に手を当てて空を仰ぎ見る。
結婚を前提に付き合ってからではなく、いきなり結婚から始めると言うのか。顔も知らない婚約者に明日会って、その場で婚姻届にサインする?冗談じゃない。
第一そんな事をして、結婚生活はどうなると言うのだ。顔はともかく、性格や価値観が合わなかったら地獄だ。離婚しようにもできないのだろうし、そうなればギスギスした仮面夫婦を一生続けるのかと想像してゾッとする。
名前が黙り込み逡巡していると、父がいつになく真面目な顔で頭を下げた。
「……本当にすまん、名前。父さんが不甲斐ないせいだ。お前がどうしても嫌だと言うなら…」
父さんは、会社を倒産させるしかないなぁ…と呟いて、しんみりと母の手を握った。
「お父さん…」
その姿を見て、名前は胸を痛める。もはや二回目の倒産ギャグが耳に入らないくらい胸を痛める。
名前が拒めば会社は倒産。既に契約書を交わしている以上、断ればこちらが売却拒否で悪いことになってしまう。
一世一代の親孝行をするなら今しかないだろう。
昔話だが、浅井長政とお市、徳川家茂と和宮だって、政略結婚だが夫婦仲は最高だったじゃないか。
「……いいよ。するよ、結婚」
戸惑いも躊躇いも葛藤も不安もあるが、不自由なく育てて貰った恩を返すため、大好きな家族に悲しい思いをさせないために承諾する。これで、会社も両親の生活も元通り安泰だ。
名前の覚悟を見届けると、両親は、わっ!と手を取り合って立ち上がった。
「やったわね!お父さん!上手く行った!」
「ああ!母さん!やったな!」
「名前は優しいから、やっぱり情に訴えかけるのが一番ね!」
「さすが母さんだ!」
諸手を挙げて喜ぶ二人を見て、騙された…とソファからずり落ちる。名前は腹が立つのを通り越し、呆れて床に膝から崩れ落ちた。
かくして名前は、前途多難な政略結婚への道を歩むこととなってしまった。
◇
翌日、名前は父と、指定された一流ホテルのラウンジを訪れた。
全面ガラス張りで、自然光溢れるラグジュアリーなラウンジに親子共々圧倒されていると、スーツを着た若い男に声を掛けられた。
「失礼ですが、名字様でいらっしゃいますか?」
「ええ、そうです!」
父が即答すると男が一礼したので、こちらも慌てて頭を下げる。
これが結婚相手だろうかと、名前は頭を下げたままに目だけで盗み見る。すると男は「こちらです。案内します」と言って、席に向かって歩き出した。どうやら違ったようだ。
視線で追うと、その先で、席に着いていた金髪の男が腰を上げて会釈した。
「えっ」
「どうした、名前?」
「あの人?金髪の人が結婚相手?」
「そうだよ。いい男だろ!」
「外人じゃん!」
父を肘で小突いて、小声でやりとりする。
思い返せば昨日は頭が真っ白になってしまい、頭痛ですぐに寝たので詳しいことを聞くのをすっかり忘れていた。
それは名前の落ち度だが、ここへ来る道すがら、名前すら教えてくれなかった父に睨みを利かせる。
「ドイツ人だって言ってなかった?」
「ないよ!」
こそこそと競り合いをしていると、何かに気付いた父に小突き返された。はっとして結婚相手の方を見ると、微笑んではいるものの、不安気な色を濃く見せている。
「すみません…」
親子揃って、米つきバッタのようにぺこぺこしながらそそくさと席に近づく。
男は下げた眉をキリッと上げ、名前に手を差し伸べした。
「アーデルハイド・バーンシュタインです。今日はわざわざありがとうございます」
「…名字名前です。よろしく、お願いします」
自分よりも白いんじゃないかという手を握り、握手する。
アーデルハイドは穏やかな笑みを浮かべているが、やたらとガタイが良いし、上背がある。そして何よりも、見た事のない赤い目が鋭く光っているような気がして、威圧感がある。
名前は気圧されないように、とりあえずアーデルハイドの目を見て愛想良く微笑むと、アーデルハイドは頬を染めてさっと握手を解いた。
「す、座りましょうか」
どうぞ、とアーデルハイドは流れるような仕草で名前の為に椅子を引く。ウェイター以外にそうされるのは初めてで、戸惑いつつ座った。
これが本物の、育ちの良い紳士なのか。日本人には中々いないだろう。外国育ちは違うなぁと感心していると、アーデルハイドの秘書だか執事だかの男が、クリアファイルから取り出した紙を一枚、テーブルに置いた。
「アーデルハイド様はもう記入されておりますので」
目の前に置かれたそれを見ると、婚姻届であった。
挨拶もそこそこに、着席したらばいきなり本題に入るのかと、名前は緊張感を走らせ、膝の上で汗ばんだ拳を握る。
やはりこれは、若人の出会いの場なんてお見合いではない。当人同士の相性や意思は関係ない、正真正銘の政略結婚である。婚姻届を見れば、「夫になる人」の欄にはもう、余すところなく記入がなされていた。という事は、この人はとうに覚悟を決めているということかと、名前はアーデルハイドの顔をちらりと見る。
アーデルハイドもまた、名前を見ていた。二人の視線がぶつかるが、言葉は出ない。
名前はアーデルハイドから視線を外し、隣に座る父を見る。
父が「名前がやめたいならやめてもいいよ」と取れる表情をしているのを見て、名前は腹を括った。
婚姻届と共に渡された、高級そうな万年筆をガッ!と取り、勢いに任せてごりごり書いていく。
ここに来るまでに名前だって、今まで名前の好きに生きさせてくれた両親の助けになりたいと、心に固く誓ってきたのだ。
夫となる人欄に倣って必要事項を記入し終えると、バッグから出した判子を押して、婚姻届を父にスライドさせた。
証人欄も埋まり、秘書だか執事だかの男に渡すと、クリアファイルに挟んでアーデルハイドに渡す。
アーデルハイドが受け取ったところで契約は終了、全員解散、となるのかと思いきや、父と秘書だかは「後は若いお二人で」と、お見合いの決まり文句を言って、さっさと席を立っていってしまった。
名前は父を振り返ると、こちらを見てウィンクしつつ、サムズアップしていた。その顔は、「よろしくやれよ」の顔だ。
よろしくやれって言ったって…と思いつつ向き直ると、アーデルハイドは眉を下げて曖昧に微笑んでいる。
「………」
「………」
無言。
気不味い。気不味すぎると、名前は話題を探す。こういう時は男から話題を出せよ、と思うが言わない。言えない。
「ええーと、何か、頼みます?喉乾いちゃって」
「そ、そうですね。気が利かず申し訳ありません」
手持ち無沙汰な名前は、脇に置いてあったメニューを広げてアーデルハイドに見せる。ついでに自分も覗き込み、何か可愛げのあるメニューは、と目を走らせた。
緊張で昨晩から何も喉を通らなく、名前は腹が減っているはずなのに、緊張が続いているからか空腹を感じない。
今はとにかく喉が張り付いていて、何かで潤さなければ、話もできなさそうだ。
本当は景気付けにビールでも煽って饒舌になりたい気分だが、この夫となる人物に初対面からドン引きされることだけは避けたい。
「アイスティーにします。アーデルハイドさんは?」
そう言って顔を上げると、案外近くにアーデルハイドの顔があった。メニューに気を取られて、随分と身を乗り出していたらしい。
普通の顔ならともかく、ここまで端正な顔には到底お目にかかれることがないだろう、といったものが目の前にあるので、名前は心臓を跳ね上がらせ、背中に力を入れてぐいんと仰け反った。
「す、すみません。近かったですね。メニューに集中しちゃって」
「いえ、私の方こそ、すみません」
お互いに挙動不審になり、 また無言になってしまったので、名前は慌ててウェイターを呼び止めた。
「すみません!プランテーションアイスティーと…」
「同じものを、お願いします」
注文を確認すると、ウェイターはすぐに去っていってしまった。ウェイターがいなくなれば、また二人きりになってしまう。名前は名残惜しそうにその背中を見つめ続けながら、場を和ませるネタを頭に巡らせるが、何も思い浮かばない。プランテーションアイスティーって、何ですかね?と聞いてみたいが、軽口を叩ける気がしない。
ならばと、直球勝負に出ることにした。
「あの、アーデルハイドさんは嫌じゃないんですか?政略結婚だなんて」
そう聞くと、アーデルハイドは目を丸めた。そして、やや伏せる。
「……そういうものだと、思っていましたから。世間から、一人前だと認められる為に結婚する。会社の利益に繋がることをする…そういうものだと」
「今まで好きな人とか、いなかったんですか?その人と結婚したいとか」
「いえ、あまりそういった感情を持ったことはなくて…」
「……なるほど」
これだけ生きてきて好きな人もいないとは、どういうことかと名前は考える。
理想が高いのか、恋愛どころではない人生を歩んできたか、恋愛に興味が無いか、アーデルハイドの言う通り、政略結婚するものだからと傷つかないように恋愛を拒んできたのか、そういったコミュニティに身を置いたことがないのか。
だが、学校に通ったり会社で働けば、少しでも良いなと思う人に出会ったりするものだ。やはり、アーデルハイドは理想が高いのかも知れないと思う。そりゃ、これだけ自分のスペックが高ければ、異性にも高望みしていいに決まっている。
理由はいくつか挙げられるが、なんにせよ、これだけ色恋に身を投じてこなかったのなら、結婚したとしても愛されることは無いのかもしれない。
それならば、形だけの夫婦になってお互いに干渉し合わない結婚生活を送ることになるのだろうか。
「あなたこそ、政略結婚について、どう考えていますか?」
アーデルハイドの質問に、名前は素直に答えることにした。
「そりゃ嫌ですよ。時代錯誤ですもん。でも、お父さんを助けるにはこれしかありませんから。助けになりたいと思ってるから、仕方ありません」
「……あなたは強いのですね」
これが強さなのか、ただの諦めなのか、名前には分からない。返す言葉を考えていると、飲み物が運ばれてきた。
間が保たれたことに安堵しながら、名前は早々にグラスを取る。ストローを口に咥えてひと口飲むと、甘酸っぱくてトロピカルな味がした。
「あ、おいしい…!」
メニューには何の説明も書いてなかったので、ただオシャレそうな語感だという理由で謎の飲み物を頼んでみたが、当たりだった。
名前の表情が明るくなるのを見てか、アーデルハイドは顔をほころばせる。
「美味しいですか?」
「はい!アーデルハイドさんも飲んでみてください!パイナップルですかね?紅茶に合って、爽やかで南国感溢れてて、あれ?私今ハワイにいる?みたいな…」
アーデルハイドがクスクスと笑うので、名前は、嬉嬉として感想を述べてしまったことを恥じる。
「あ、違うんです、笑ったのは…」
「いいんです!すみません、うるさくして」
「違います…その、微笑ましかったもので」
アーデルハイドを見ると、その笑みは決して人を小馬鹿にした嘲笑のものではなく、なんとも慈愛に溢れているような気がした。
アーデルハイドはグラスを持ち、アイスティーを口に含む。
「本当だ。名前さんの言う通り、とても美味しいですね」
飲んだことのない味です!と、名前を気遣ってか、テンション高めに感想を述べるアーデルハイドは、紛れもなくいい人だ。多分この人は、普段こんなにテンションを上げるようなことをしないのだろうというのが、少々のぎこちなさから見て取れる。心が少し、近くなったような気がする。
先程まで名前は、アーデルハイドについてあれこれと考えたが、彼は思うよりもずっと、温かい人なのかもしれない。肩の力が少し抜ける。
「なんとか、なりそうですね」
「……?なんとか…?」
「アーデルハイドさんとなら、なんとかなりそうだなって」
まだまだアーデルハイドのことは分からない事だらけだが、話してみた感じが穏やかな人ならば、少なくとも暴力や暴言などはなさそうだし、政略結婚をしても、何とかなるかもしれないと思った。
なんと言っても、理想の結婚相手は「優しい人」だ。他にもギャンブルをしない、浮気をしない、などの条件はあるが、一番重要視したいのは優しさだ。
「結構理想のタイプだなと」
名前が笑いかけると、意味を理解したアーデルハイドは、不健康そうなほど白い頬を紅潮させた。
「あ、あなたの、名前さんの気持ちに応えます。必ず、必ず大切にすると誓います」
アーデルハイドの華麗な笑顔が、恥ずかしそうに歪む。
やっぱり優しい人だ。名前は確信する。この笑顔を自然と作れる人に、悪いやつはいないだろう。
「よろしくお願いします」
もう一度、今度は名前から握手の手を伸べると、アーデルハイドはしっかりと握り返す。
大きい手は、節くれだった見た目よりも柔らかく、じんわりと温かさが広がる。一回目の握手は緊張のあまり何も覚えていないが、今は手のひらから色んなことが感じ取れるような気がする。
「名前さん。よろしければ、一緒に婚姻届を出しに行きませんか?」
「良いんですか?」
「はい。その、記念ですし、こういったものは一緒に行った方が良いかと思いまして…。あ、出したい日時があれば、そのようにしますが」
「いえ、今日で良いです!思い立ったが吉日!行きましょう!」
名前の快い返事を聞いて、アーデルハイドが、テーブルの片隅にあったクリアファイルを手元に引き寄せる。
「名前さんがこれを書く前に、とても不安そうな顔をしていたので心配だったのですが…。私とならばと言ってくれたこと、心から嬉しく思います」
クリアファイルを撫でながら、目を伏せて言う。
「これはある種の契約です。以前から心構えがあった私はともかく、あなたが悲しい思いをするのはと、思っていましたから…」
あくまでも名前を気遣う姿勢を崩さない、実に人間の出来た男。圧倒的にパーフェクト。疑う余地もなく、アーデルハイドの瞳は澄んでいる。
「色々不安はありますけど、 二人で乗り越えましょう。一応夫婦になるんですし」
名前がそう言うと、アーデルハイドは眩しいものでも見るかのように目を細めた。
「私も、同じ意見です」
感覚的には戦友と言った感じだが、政略結婚の出だしとしては上々だ。
意見が一致したことを確認して、いい話のネタになってくれた、明日には忘れていそうな名前のアイスティーを飲み干した二人は、席を立った。
◇
「あまり実感が湧かないものですね」
役所から出ると、アーデルハイドがしみじみ言った。それに名前も頷いて肯定する。本当に呆気なかったのだ。
今日は日曜日ということで時間外窓口で婚姻届を提出し、記入漏れもなく無事に受理させると、職員のおじさんに「おめでとうございます」と祝われた。祝われたものの、やはりそれだけでは実感が湧かない。知らないおじさんに祝われたって、現実味がない。
「本当はもっと感慨深いものなんでしょうけどね。恋人同士で、やっと結婚、みたいな。幸せいっぱいで…」
アーデルハイドを見上げながら言うと、眉を下げ、伺うような視線を投げかけられた。それを受け止めながら、名前はなんの考えもなしに口に出してしまったことを後悔した。アーデルハイドのこの視線が言っていることが分かる気がする。多分、「本当に良かったんですか」とか、そんなような事を、アーデルハイドは思っている。名前が幸せいっぱいの結婚をできなかったことへの、彼の罪悪感が見える。
「でもっ!ノリと勢いで結婚しちゃうっていうのも、結構良いと思います!考えすぎて動けなくなるよりも、全然!」
誰が悪い訳でもない。強いて言えば親が悪いことを、アーデルハイドが気に病むことはさせたくなくて、明るく前向きなことを述べてみる。すると、アーデルハイドは表情を持ち直して、安心したように柔らかく微笑む。名前も笑顔を返して、アーデルハイドの背中に、そっと触れた。
「いつまでも役所の前にいるのもなんですし、帰りましょうか」
「…ええ。名前さん、お家までお送りします」
「ありがとうございます」
並んで歩きながら、日が傾き始めて、ややピンクに染まった空を見る。今日の朝はどうなることかと不安でいっぱいだったが、今はわりと落ち着いている。
これからの生活がどうなるのか全く分からないが、今日のこの日が懐かしくなる時が来るのだろうかと思いながら、アーデルハイドの顔をこっそり盗み見る。
この人は、もう私の夫なんだなぁと、不思議な気持ちでいっぱいになった。
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