執着Auge6

愛液に濡れ、てらてらと光る指を名前に見せ付けながら舐め取ると、アーデルハイドはスーツの内ポケットから、銀色に光る金属の棒を取り出した。

「お仕置きにならないかな?名前はこれが大好きだもんね」
「いやっ!それ嫌なの!」

アーデルハイドの手にある「それ」を見た途端、どうにもならないと知りながらも、名前はまたじたばたともがいて暴れる。

「こら、名前の綺麗な体に傷が付いたらどうする?」

逃げられないのに逃げようとするのは、この「お仕置き」が嫌なせい。

「お願い…!それだけは!それされると変になるの!」
「俺の前だけなんだからいいだろう?」

そう言って、アーデルハイドは名前の前に銀色の棒ーーステンレス製の尿道ブジーを翳す。
れっきとした医療器具であるのだが、今からこれは治療の為でなく、快楽の為に使われる。

「名前の為に新しいのを買ったんだ。ほら、今までのと違ってボールチェーンになっているから、とても気持ちいいと思うよ」

前までは、綿棒のように先が少しだけ膨れているブジーだったが、アーデルハイドが見せたのは丸いビーズがいくつも連なったような形状をしているブジーだ。

何回目のセックスからだっただろうか。
アーデルハイドは「名前に性的嗜好を歪められてしまった」と言って、名前の尿道を責めるようになった。
エレベーターでの一件が余程魅惑的だったのだろう。それが、アーデルハイドの、多分正常であった嗜好を危ない方向へとねじ曲げてしまったのは間違いない。

「膝を立てて、脚を開いて」
「いやっ、やめて!」
「名前」
「やだやだやだやだ」
「あまり聞き分けがないと…そうだな、あの男に名前のこんな姿を見せるのは嫌だけど、俺のものだって見せつけるのは、いいかも知れないな」

この男は、やると言ったらやる。
意地悪く笑うアーデルハイドを見て、名前はすぐに脚を開いた。
アーデルハイドだけでも恥ずかしいこのさまを誰かに、まったくの他人ならともかく、よく見知った同僚の男だけには見られたくない。

「いい子だね。危ないから、動いてはいけないよ」

至極愉悦に満ちた顔で名前の性器を開き、異物なんて挿れたことがなかった頃よりも少し大きくなった尿道に、ブジーの先端が吸い込まれていく。ボールをひとつ、ふたつとゆっくり挿入していく。

「んんっ、あ…いや…許して」
「前は5ミリまで頑張れただろう?」

顔をひきつらせて許しを乞う名前に、ブジーは容赦なく差し入れられていく。
最初は2ミリから始まったそれは、回を追うごとに徐々に太くなっていき、ついには5ミリのものが入るまでに拡張されてしまった。
ブジーを入れられるだけで軽く絶頂してしまい、冷静でいられなくなる程の気持ち良さが延々と続き、尿意と快感でぐちゃぐちゃになる。自分の身体が常人から離れつつあるのは、不安でしかない。

「うあ、は…」
「あとちょっとで膀胱だ」

女性用の、5センチの長さがあるブジーが膀胱まで届き、端に付いた大きなリングで行き止まる。

「よくできました」

えらいえらいと、アーデルハイドが名前の頭を撫でて褒めた。撫でられている名前は尿道の違和感に体を強ばらせ、ハァハァと呼吸を大きく乱れさせている。

「へん、なの、お願い」
「どこが変?」
「尿道ぜんぶがっ、はっ、うう」

リングに指を掛け、ゆっくり引き抜く。途中で止めて押し込む。細かい動きで出し入れすると、名前の反応も次第に変わってきた。

「あああ…!」
「名前、どうだ?」
「なんか、もう、わけがわかんなくなるっ」

顔を蕩けさせていく名前を見て、もう抵抗しないと判断したアーデルハイドは手首の拘束を解く。解かれると、すぐに上半身を曲げてアーデルハイドにしがみついた。

「可愛いよ、名前。すごく可愛い」
「はぁっあっ」
「痛い?」
「いた、くない」
「気持ちいい?」
「うんっ」
「素直だね。反抗的な名前も素直な名前も可愛くて困るな」
「ふ、うっ…きもちいいっ!尿道がっきもちいい」
「会社で尿道ごりごり擦られて気持ちいいだなんて、名前は変態だな。でも、そんな名前も愛しているよ」

名前を開発した本人が変態だと宣う。
だが、名前はそんなことを聞く余裕もなく、全身を駆け巡る快感に身を任せて喘ぐばかりだ。
名前はこれが怖かった。この異常なプレイにいつからか馴致し、おかしくなっていく自分が怖かった。

「名前、俺のこと好きって言って。そうしたらイかせてあげる」
「あ゛っ、アーデルハイド、好きっ!好き!」
「俺もだよ。名前」

服従心。
当初は意地でも名前を呼ばなかったし、嘘でも好きなどとも言わなかった。
だがブジーだけの責めに留まらず、カテーテルを挿入されて強制的に失禁させられ、強い背徳感と快楽を得た辺りから調教を受け入れ、名前はアーデルハイドに服従の意思を持った。しかしその効果はタガが外れた性行為中に限った話で、日常生活の上に置いてはアーデルハイドを恐れて逃れようとする意思が勝っている。

「約束通り、ね」

ブジーを最奥まで押し込み、無遠慮に一息に引き抜く。

「あああぁぁいいいっ!!!」
「そんなに声を出すと外に聞こえるよ?俺は構わないけど」

連なったボールが強い刺激を与え、腰の奥からきゅんとする感覚が襲いかかった。名前は涙を零して脚をガクガクと痙攣させながら、身体を丸めてアーデルハイドの肩にしがみつく。

「ああ、本当に可愛いな」
「………」

オーガズムの余韻に浸ってか、名前は無言でアーデルハイドに抱きついている。
尿道責めは、まだ終わらない。
アーデルハイドは名前の腕を優しく外し、ぽっかりと口を開け、金魚の口のようにぱくぱくと物欲しそうに収縮を繰り返している尿道に、もう一度ブジーを挿入した。

「ああ!ああ!ああ!」

終わらない快楽に絶望するかのようにのけ反る。
膀胱をトン、と軽くノックをするような小さな刺激にも、名前は声を上げる。

「熱い!あああ、またイく!」
「挿れただけで?そんなに気に入って貰えたなら買った甲斐があったな」

アーデルハイドが目を細めて嘲笑う。その顔は上品な微笑みをたたえながらも、確実に自分が名前の身体を変えているという事実に満足して瞳を輝かせていた。
ブジーを弄る手を止め、名前のブラウスを胸までたくし上げ、派手さのない、ショーツと揃いのブラを上にずらして露出させる。
胸を揉みしだきながら、もう既に触れられずとも赤く尖っている左右の乳首を同時に摘む。優しく転がすように愛撫され、ぷっくりと膨らんだ乳輪と共に時々唇でちゅっと吸い上げ、ねっとりとした唾液を絡まされた舌先で乳首の先をくすぐられ、秘所に直結するような痺れに名前もたまらずに甘い嬌声を響かせた。
尿道に限らず、乳首もアーデルハイドの手によって随分と感度が上がっている。

「お仕置きだけでセックスする気はなかったけど、名前が勃たせたんだから、責任取ってくれるよな?」

名前の唇に短いキスをいくつも落とし、首筋に自身が付けていたキスマークの上からさらにきつく吸い上げ、跡を濃くする。
鎖骨に唇を這わせ、お尻から陰核までペニスの先端でぬるぬると舐めるように擦り上げ、名前もそれに合わせて腰を動かす。
アーデルハイドが腰を掴んで何度もペニスで往復すると、とろとろと溢れる愛液で抵抗なく、一気に挿入された。

「く、はぁっ…名前っ…!吸い付く…!」
「あうっ!あ゛っ、んああ」

お互いに圧倒的な快楽を得る。
待ち望んでいたものを得た性器からはただ燃え上がるような快感が湧き上がり、与えあっているのか、貪りあっているのか、アーデルハイドの、名前の身体を満たしていく。
最奥のしこりを潰すように捏ねられるのが気持ちよく、名前はペニスを抜かせまいと、中をきゅうきゅうと締め付ける。
柔らかな腟肉に痛いほど締め付けられるのが心地好く、アーデルハイドは呻きを漏らす。

「これじゃ、は、くぅっ、お仕置きにならないな。名前は喜んでばかりだ」
「ふあっ、あ…んくっ、ふ…」
「でも、いいんだ。嫉妬は、したけど…っ、あ、本当はそんなに怒ってない。名前は、俺のっ」

ずるんっと完全に腟の外へとペニスを引き抜き、また一気に挿入する。
エラの張った雁首で、ぬめる膣壁をゴリゴリ擦って子宮口を突く。

「ああ、子宮を突くのはよくないっ、のかな。妊娠初期でもセックスしていいとは書いてあったけど、名前の体に良くないことは、したくないから」

意識を蕩けさせていた名前はアーデルハイドの言葉に小さく首を傾げる。

「妊娠、初期…」

そう口に出しながらその意味を考えて、頭にかかったもやを振り払うように思考を覚醒させていく。
アーデルハイドは抽挿を止め、名前の腹を撫でる。

「そろそろ言わないとと思っていたんだ。妊娠してくれてありがとうって」
「妊娠?なに…?」
「可愛い名前。分からないのも無理はないよな…。体調は、悪くなかった?」
「………」
「吐き気があったね」
「……それは…」
「それは、ピルの副作用?」
「!?…知ってた、の」
「知ってるよ。何もかも。名前の吐き気は副作用じゃない。つわりだ」

アーデルハイドの綺麗な指が愛おしそうに、信じられないと言った顔をしている名前の腹を行き交う。
名前は確かにピルを飲んだ。携帯のアラームをかけてまで、毎日必ず決まった時間に飲んだ。
緊急避妊薬の、性行為後72時間以内に服用すれば避妊確率が高まるというのもクリアしていたはずだ。
なのに、名前がピルを飲んでいることを知っているアーデルハイドがはっきりと、妊娠していると言う。あの吐き気はつわりだと言う。

「つわりじゃない。妊娠なんてしてない。薬飲んでるのに、そんなわけ」
「俺がそんなこと許すと思う?」
「……ゆる、さない…?」
「うん。許さないね。名前は賢いから、必ず緊急避妊薬を処方して貰うと思っていたよ」
「………」
「名前の家の近くで日曜日に診察をしているレディースクリニックは一件だけ。名前のことは権力を使ってでも手に入れるって言ったの、覚えてる?避妊薬じゃなくて、ただのビタミン剤を処方して貰うのくらい簡単だったよ。排卵誘発剤にしても良かったけど」

アーデルハイドの唇は形良く弧を描く。
何もかも見透かして用意周到に先手を打っていたと言うのか。
知らないふりをして名前を泳がせ、妊娠するまで待っていたアーデルハイドの狡猾さにぐうの音も出せずにいる名前に顔を寄せて、どこからか取り出した、濃いピンク色のパッケージの長方形の箱を見せた。

「確認するか?」

名前は目の前の箱に焦点を合わせる。妊娠検査薬と、白く太い文字で書かれている。
アーデルハイドが箱を開け、アルミ袋からテストスティックを見せつけるように引き出す。
キャップを外し、説明書を読みながら納得したように頷いた。

「手伝ってあげるから、おしっこ出そうね」

根元まで挿れていたペニスを半分抜いて、膀胱の辺りを刺激するように、恥骨側に圧をかける。
腰をグラインドするのに合わせ、入れっぱなしだったブジーのリングに指を掛けて抜き挿しする。

「ひい、っく…はああ!」

両方からの刺激を受け、気持ちよくなるのと同時に尿意はすぐに限界に至る。
アーデルハイドのペニスが、ブジーが、粘膜の敏感な部分に擦れる度に排尿したくなる感覚の波が来て、解放感でぞくぞくするのであろう放尿への期待で頭を塗りつぶす。

「も、出そ、う、出る!出させて!」
「ほら、いっぱい出していいよ…!」

ペニスは挿入したまま、ブジーだけ一気に引き抜く。
目を開けていられないほどの快感が名前を襲い、ひくつく尿道から尿が迸る。
会議室の床を濡らし汚すのにも構わずに、アーデルハイドが準備していたテストスティックの採尿部に、たっぷりと尿を掛けた。

「名前、上手くできたね。じゃあ判定が終わるまで3分頑張ろう」

名前のあられもない放尿姿を見て更に熱く、固く膨れ上がったペニスが名前の身体を突き上げる。名前は泣くともうめくともつかない声を上げてアーデルハイドの首に腕を回して力を込める。
いつかは嫌悪と恐怖の対象のはずだったアーデルハイドの唇に舌を這わせ、唇を割って入って絡める。じゅるじゅると唾液を交換し、飲み干す。更なる快楽を求めて自らも腰を使う。
快楽が得られるなら、好きも嫌いもどうだっていいと思った。

熱い吐息が混ざり合うと、アーデルハイドの突き上げが不意に激しくなる。細い両脚を、しがみつくようにアーデルハイドの腰に巻く。
身体の内側が渦を巻き、攪拌され、螺旋を描いて名前を絶頂に押し上げていく。

「名前、一緒に…」

耳を甘噛みするアーデルハイドの声が、低く重く名前の意識を絡めとる。限界を超えた快感に、名前は囁かれるままに全身を弛緩させ、快楽に身体を委ねきった。
意識が白く霞んで、その只中にアーデルハイドだけがいる。

「アーデルハイド…っ、あ、あああっ!」
「名前!名前…、く!」

何度も何度も執拗に擦り、名前の身体を抱きしめながらぐっと奥に突き入れ、子宮口目掛けて精をほとばしらせる。
止まらない。ペニスはとめどなく痙攣し、その先端から吹き出し続ける精液は名前の腟内に注がれ、収まりきらなかったものが結合部から溢れ出す。
ぐったりと名前に覆いかぶさりながら、脇に置いてあった妊娠検査薬を取った。

「名前、見て」

幸せそうに笑うアーデルハイドの手の中には、終了と書いてある丸い枠に縦線が、判定と書いてある四角い枠にも同じく縦線が。

「陽性…」

自分の中に自分以外の生命があることに、どんな感情を抱けばいいのか分からなくなる。間違いなく喜ぶべきことではないが、絶望するべきなのか、諦めるべきなのか、抗うべきなのか。
宿ってしまった生命が、望まれずに産まれてくるなんてことは、あってはならないことだと思う。かと言って中絶できるかと言えば、それも惑う。

「仕事は辞めて、俺の家に住もう。部屋はいくらでもある。そこでゆっくり産む準備をすればいい」

腹に手を遣って、その下に居るであろう子供のことを考える。その手にアーデルハイドの手が重なった。
好きでもない人の子供を産むなんて考えたこともなかったが、今その境遇に立たされている。
どうする?どうすればいい?誰にも相談できない。自分で決めるしかない。心臓の音がやけに大きく響く。

「これでやっと結婚できる」

アーデルハイドの言葉に何と答えたのか、この後どうしたのか、名前には分からなかった。
 
 
 
 

 
 
 
 
名前は自分の意思で婚姻届に署名した。
いつの間にか絡みついていたこの運命を受け入れた。アーデルハイドと人生を重ね合わせることを選んだ。
どこかへ逃げたとしてもアーデルハイドが地の果てまで追いかけてくることは明白で、どうにもならないならば、無駄なことはしない方が賢明であった。

一度受け入れてしまえば楽だった。
夫婦にとって大切な身体の相性は分かりきっているし、バーンシュタインの嫁となれば生活は安泰。アーデルハイドも一途に名前だけを、この上なく愛している。
嫉妬深い所と、危うい思考と行動をしがちなところがあるが、それは名前を愛するがゆえだと思えば嬉しいことだ。
普通に恋愛結婚したとしても、目をつぶらなければならないことは沢山あるだろう。
産まれてくる子供の為もあるが、何よりも名前が自分の心の奥に見つけたのは、最早この身体がアーデルハイドなしでは生きていけないということだった。

バーンシュタインの邸での生活は何の不自由もない。
その代わりに、少しの自由は奪われた。
生き甲斐を感じていたはずの仕事は辞めさせられ、使用人と言えども男との会話は許されない。
一歩も外に出さないと言われるかと思ったが、それでは名前が楽しくないだろうと、アーデルハイドが一緒の時のみ許された。それ以外は基本何をしてもいい。
と言っても、家の中ですることは限られている。

「アーデルハイドはやく」

キングサイズのベッドの端で両手を広げてアーデルハイドを急かす。
その腕の間にアーデルハイドが身を滑り込ませ、ぎゅっと抱きしめた。

「名前、そんなに急かさなくても俺は逃げないよ」

名前ももう逃げないけどね、と諧謔を孕んだ口調で言い、優しくゆっくり名前を押し倒す。
暖かな陽の光が差し込む、柔らかな雰囲気に包まれた部屋で、夫婦になった二人が纏うのは倒錯感に満ちた空気。

「キスしてっアーデルハイド」
「キスはいつもしてるだろう?」

潤んだ目を細めてキスをねだる名前の顔中に、アーデルハイドが唇の雨を降らせる。心地よさそうにおとがいを反らせる名前の顔は、うっとりと酔ったような表情がたたえられていた。
夫であるアーデルハイドだけが、名前の快楽に霞む心を捉えている。

妊娠5ヶ月。腹の膨らみが目立つようになり、体型が変化して行くのをまざまざと感じる。
名前のつわりが酷く、安定期に入るまで、あらゆる性行為はお預けだった。毎週のように与えられていた快楽が得られなくなった時、すっかりと調教されていた名前の身体はアーデルハイドが欲しくてたまらなく、自分がもうすでに後戻り出来ない程堕ちていたことを知った。

「父がかつて、気に入った者を銅像にしてコレクションしていた事を悪趣味だと思っていたけど、今なら理解できるような気がするよ。手に入れて、手元に置いておきたい気持ちが俺にもあるんだから」

軋むベッドに名前を押し付け、身動きできないほど強く抱きしめる。甘ったるい痺れが全身に染み渡り、心と身体の両方を侵していく。

「それでも俺は、名前とこうしていたいから銅像なんかにはしたくないな。随分と骨が折れたけど、これで名前は本当に、永遠に俺のもの…。生まれてから一番嬉しいって、正直に言える」

アーデルハイドの手が内腿を撫でると、その温かさに名前は頭の芯をくらりとさせた。
名前の目に映るのはアーデルハイドだけ。アーデルハイドの目に映るのは名前だけ。

「In den Augen liegt das Hers…目は口ほどに物を言うと言うけど、本当だな。名前の目を見るだけで欲しがってるものが分かるよ」

切れ長の目に力が宿る。
アーデルハイドは名前を見つめ、瞳の中にある答えを見つける。名前は、アーデルハイドの眼差しをしっかり受け止める。

「執着の目をしてる。……きっと俺も、そんな目をしているんだろうな。名前が俺と同じところまで来てくれて、本当に嬉しいよ」

唇を重ね、熱せられた時間が溶けるように流れる。
それはガムシロップのように透き通ってはいないけれど、とてもとろりとしていた。



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