小説 | ナノ


▼ 中二病




たまにはマジになっちゃう幼馴染コンビ




「…………………。」
(…?)
「……………………。」
(アキラ?)
「!…んぁ?」
(…どしたの?ぼーっとして)
「ん?……んー…なんつーか…」
(何?)
「死んだら…って考えてた」
(………は?)
「…死んだら一人ぼっちなんかなぁとかさ。ほら、DEATH NOTEでも「人間は死んだら無だ」とかリューク言ってたじゃん?」
(……………。)
「俺が死んでもさ、世界は変わらず回り続けるわけ。お前も変わらずそこで絵を描き続けてさ。俺が居なくなった所で 大して何も変わらないで、どんどん時間は進んでくんだよなー………なんて」
(………………。)
「………………。」
(………………。)
「〜〜ッッ!!あ、あ!これがもしや噂の中二病ってやつか!!?うわ恥ず…!!!」
(………そんな事ないよ…)
「いや恥ずいって…!忘れろよ 今の俺の発言全部を記憶から消し去れ…!!」
(違くて。アキラが死んだって僕にはちゃんと分かるよ)
「………………あ…」
(……まぁアキラがその気になれば、だけどね…)
「…………………。」
(アキラは死んだってきっとそこに座って、僕が描く絵を見てグダグダしてる。たまにそうやってくだらない話をしてるんだよ)
「…………………。」
(…まぁある意味、それも『何も変わらない』って事だけどね)
「何笑ってんだよ それって俺に幽霊になれって事じゃんよ」
(だって、貸した借りを返してもらわなきゃ)
「………ま、そうだな」
(利子は永久だよ)
「ははっ 俺って死んでもお前にこき使われるわけだ」
(本望でしょう?)
「……。ドS!やっぱドSだ、優希は!!」
(アキラにだけね)
「うわー…俺 可哀相ー」
(一人ぼっちじゃないだけマシなんじゃない?アキラって案外寂しがり屋さんなんだね?)
「〜〜黙れ!!お前に言われたくねーんだよ…!!」
(恥ずかしがり屋さんでもあるんだね〜)
「〜〜〜〜〜〜〜!!!」


『じゃあ逆はどうなんだよ?』って疑問はサインにしなかった。
だって、もしお前が死んだら…………俺にはお前が見えないだろ。
きっと優希も同じ事を考えていたと思う。
だから、一瞬だけ心に過ぎったその考えは 二人一緒に笑って消した。


だってきっと、それはずっとずっと先の話だから。


俺は、………俺達は、今日も変わらず笑ってる。




*あとがき
アキラは金髪逆毛のピアスっ子
優希は地毛茶髪白肌の華奢っ子
……だけどアキラは尻に引かれてる。




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