君と二人並んで座る。そんな平和な日常の一時。
ゆっくりとすぎていく時間。君の隣は私にとって幸せな場所。少し触れ合うだけで、胸が高鳴る。
「ねぇ、もう少しそばにいてほしいな…」
小さな願い。小さな声でつぶやいた言葉は、きっと君には届いていない。
その証拠にほら、君はまだこちらを向いていないのだから。
「どうかした?」
「ううん。何でもない。」
小さな嘘。そして、強がり。言葉にするのが苦手な私は、いつも何かを飲み込んでいる。
少しだけ、そうちょうど手のひらが一枚分。私たちの間に空いたスペースを君がゆっくりと詰める。そっと触れた手が、君の温もりをゆっくりと私に伝える。そのまま体を寄せ合って、時はゆっくりと過ぎていく。
ほう、と息を吐くと君は私の体を引き寄せゆっくりと後ろから抱き締めた。
「どうしたの?」
「何でもないよ。」
甘えるように見えるであろう君の
背中から伝わる君の温もりが、私を抱きしめる腕の温かさが、私の心を落ち着けていく。
後ろから抱き締めて。
君をもっと感じたいから。
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あとがき
”君”に捧ぐ。
あ、うん。ごめんなさい石投げないで!
痛いんだってそれ!
えっと、全力で諸刃の剣小説。
書きたいけどこれ書いたら帰ってくるよね・・・・っていうあれです。
いつもより糖度高め!・・・多分。内心はめっちゃ高め!