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妹が母さんに余計な事を言ったが
母さんはそれを気にしていないようなので
とりあえずはよしとしよう。
だが妹は母さんだけにとどまらず、
夏代にまで何か言ったようだ。
まぁ、結論から言えば避けられてる。

それだけ。

実際、普通に活動していれば会わない俺達。
だから良いことと言えば、良いこと。
俺にとっては喜ばしくないだけだ。

「津山ー、次移動!」
「ん、今行く」
「考え事?」
「そんなとこかな」
「悩んでんならいつでも言えよー」
「、ありがと」
「いえいえー」

今頃になってから気づいた周りの優しさ。
確かに入れない状況にしたのも周り、
でも、今こうして入れてるのも周りのお陰。
そう考えれば周りって重要だなぁ、と。

思った。

なんだかんだ一緒にいるこいつも
一時は見えなかったけど今はきちんと見える。
周りには敵しかいないわけじゃない、って
こいつのお陰で思えた。
感謝してる。言わないけど。

あと、夏代もそうだし、
いつも元気づけてくれるのは妹。
今、こうして過ごせてるのは周りのお陰。
感謝しか、出ない。
これから、今を大事に過ごして行こうと思う。

「…………ありがとな」
な、なに!?津山!」
「なんでもない」
「…どういたしましてー!」
「…………聞こえてんじゃん」
「俺耳いいからね」
「そっか」
「津山は、一人じゃない。覚えとけ」
「…………うん、ありがと」
「いえいえ。」

千斗くん好きよー!!
なんて犬がじゃれて来るみたいに
突進してきたこいつは変わってないと思った。変わらず、あったかい。


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