こっち向いて、ねえ

どうしてそんな平気な顔で
君はさよならって言えるの
今僕が死んだら
君はどんな顔をするの

君につけられた傷なら
癒えなくてもいい
棘のちりばめられた蔦で強く
痛くてもいい縛り付けて

「いつになったら殺してくれるの、ねえ」

時計の針のよう追いかけ続けては
いつの間にかすれ違う
苛立ち僕は奪ってしまうかもね
最期まで君は僕のもの

闇に溶ける廃墟ビルの前
非常階段の鎖を切って
氷のナイフ掌に
月のない曇り空の下

「しくじらないでちゃんと殺して、ねえ」

螺旋階段の踊り場で踊ろう
君の涙の理由を教えて
君の口から聞きたいんだ、ねえ
たとえその涙僕のせいでも

『簡単さ息の根止めることくらい、ほら』

僕はいつも君を一生分愛してる
でも君はそうじゃないんだ
思わず僕は奪ってしまうかもね
たとえそれが君の命でも

 

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