手が伸びた先
夕暮れの空は真っ赤に焼けて、とても綺麗だ。 しかしその赤に照らされた貴方はもっと美しいと感じた。 思わず貴方に手を伸ばせば、貴方はビクッと肩を震わせて此方を見る。 「な、何…?」 貴方は怯えた目で僕を見つめる。 「…なぜそんな目で僕を見るんですか?」 僕は貴方に触れているだけなのに。
すると貴方は返答に困った顔をして、僕に言った。
「だって曽良くん……私のお尻触ってるじゃない…!」 途端に涙目になる芭蕉さんに僕はますます昂った。
こんなに身体が熱いのは夏のせいだけではないでしょうね。
------------ どんなに綺麗な景色を見ていたとしても、芭蕉さんといたらセクハラせずにはいられない残念な曽良くん。
2012.08.06 back |