今日も二人は。

「ぬぬっ…ぬ…」

彼、天羽翼は今何かを作っていた。


『翼ー、何作ってんのー』

その横で問いただすのは制服に身を包んだ少女だった。

この少女―…名前と天羽翼はいわゆる幼なじみで、
星月学園内では翼と名前の二人組で有名らしい。

「ぬー…今、取り込んでるのだー…
 今は話しかけるなー…」

『むう、翼のケチ!』

日向はぷい、と背を向けるとラボから出て行く。
すると生徒会室を見るとお茶とお菓子が置いてあった。

『あ、これ青空先輩が用意してくださったんですか?』
「はい、善かったら食べてください」

そういうと生徒会副会長の青空颯斗はにこりと微笑む。
日向はお礼を言うとソファに座って、お茶とお菓子を食べていた。

―――と、その時だった。

強烈な爆発音と黒い煙。

「翼くん…?」
「つーばーさー?」
「ぬわん!今回は偶々失敗しただけだ!
 俺は悪くない!」

月子と名前は、嗚呼又か。という顔で三人を見る。
一樹は拳を作るなり翼の頭をぐりぐりとやる。
颯斗はにっこりと微笑しながらミニ黒板に爪を立てて
キーッと嫌な音を出す。

『うおおお…相変わらず嫌な音だ…』
「ぬわわ…名前も見てないで助けるのだー…!」
『え?私今耳栓つけてるからわかんなーい』

名前はにっこりと笑うと御免ねーと翼の頭を撫でる。
颯斗は「黒板を出されたくないのなら爆発させないよう作ってください」と少々怒っていた。

「ぬー…今日はちゃんと成功するはずだったのにー…」
『まあまあ、明日もがんばろ?』
「うぬ、!日向は優しいのだ〜…」

翼はそういうと名前を抱きしめる。
翼は彼女よりも身長が高く、日向はすっぽり埋まってしまう。

『うわわ、何してんのさー』
「優しいから抱きしめてるのだー」
『意味がわかんないー!』
「分かんなくて結構なのだー」
『うぎー!なんかむかってきたー!』

こうしてやる、と彼女は翼のお腹をくすぐる。
翼はくすぐったいのか笑い始める。
日向はそれを見て

『ふふん、どうだ!』
「ぬぬっ…俺も負けてらんないのだ!」

むす、とした表情を浮かべると翼は彼女に再び抱き着く。
彼女は又かー?と嫌そうな顔をするも
すぐに小さく微笑して、抱きしめ返す

「ぬん?」
『なんか、たまにはこういうのもいいな、って』
「ぬははっ!そうだな!」

二人は顔を合わせるとへらりと笑っていた。

今日も
二人は
仲がよろしい
みたいです。

それを見ていた生徒会メンバーは親のように微笑んでみていたとか。


(名前大好きなのだー)
(私も!翼大好きー!)
(おお、相変わらずの二人組だな)
(二人を見ていると微笑ましいです)
(私も幼馴染みいるけどあんなふうじゃないなー…)

――――――――――


風蘭様より御礼にと頂きました!翼可愛いー!まさに翼!しかも冬組の皆が出てきて嬉しいです(*´∀`*)素敵な夢をありがとうございました!これからよろしくお願いします!


2013年2月20日
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