だからつまり
「へぇ…チョコか…」
『はい。私の国では年に1度、女性が男性にチョコを贈る日あります。それが今日になりますので私、是非シンドバッド様に食べていただきたいと思い作ってきました。』
お皿に綺麗に盛り付けたチョコをシンドバッド様に差し出す。シンドバッド様のお口に合うかどうかは分からないがこうして会えたので私はそれだけで幸せいっぱいだった。私は西の方の国から兄と旅をしていた。だが兄は途中で病にかかり亡くなってしまった。私はとても悲しかった。いっそ私も死のうかと思っていた、そんな時シンドバッド様に出会った。
――――私の国に来るといい
そうシンドバッド様は仰ってくれたのだ。優しく手を差しのべてくれた。そんなシンドバッド様を私は好きになってしまった。相手は一国の王様。だから見ているだけで私は幸せだった。それでもシンドバッド様の為に何かしたい、と思い思い出したのが"バレンタイン"という日。正確にはどんな日かは覚えてないが女性が男性にチョコを渡す日とだけ覚えていた。この国にはチョコという物はない。だからきっとシンドバッド様も食べた事がないだろうと思い作って渡しにきたのだ。幸い、シンドバッド様は私の事を覚えて下さったので普通に王宮に入る事ができた。
「ありがとう」
お皿を受け取ってくれたシンドバッド様。ち、近い!心臓が口から出るんじゃないか、というくらい緊張してしまう。
「ちなみにバレンタインがどういう意味の日か知っているか?」
『あ、えっと…』
「愛の誓いの日らしいぞ」
だからつまり
(結婚しよう)
(え!?///)
――――――――
はい、いかがでしたでしょうか(汗)とりあえずシンドリアにはチョコがあるのかどうか謎でしたので無理やり書きましたすみません。実はシンドバッド様は出会った時に一目惚れし国に連れてきて、ジャーファルあたりに出身国等を調べさせた時にバレンタインというのを知った、という設定で。なんだか色々無理やりな設定になってしまいましたが、気に入っていただけたら嬉しいです。
企画参加ありがとうございました!
2013年2月9日