逆チョコ



今日はバレンタイン。やっぱり付き合ってるなら渡すべきだと思い一応作ってみた。何を作ろうか迷ったけど、彼ならきっと何でも喜んでくれると思ったのでバスケットボールの形のクッキーとハートのチョコにした。クッキーには部活の応援の気持ちを、チョコには大好きって気持ちを込めて作ってみた。

木吉君は大きいから沢山食べると思って大きめの袋にラッピングして持ってきた。あ、チョコは箱で可愛いらしくラッピング。

喜んでくれるといいな、と思いながら彼との待ち合わせ場所へ。朝一番で渡したいからいつも朝練に行く彼と同じ時間に待ち合わせすることに。昨日の夜電話で言えば凄く嬉しそうな声で返事をしてくれたもんだから私も凄い嬉しかった。

一応作った、だなんて言ったけどなんだかんだで彼が大好きな私。きっと来年のバレンタインも作るんだろうな…ううん、作る!なんて思ってたら木吉君の姿が。


「名前!」

『木吉君』

「おはよう」

『おはよう』


朝からニコニコの木吉君。そんな木吉君を見て私もニコニコしているから端から見れば少し気持ち悪いかもしれない。とりあえず当初の目的である、バレンタインのお菓子を木吉君に渡す。


『美味しくなかったらごめんね』

「ありがとう!凄い嬉しいよ」


「大切に食べるな!」と大袈裟に言う彼に少し照れくさくなりながら通学路を歩きだそうとすれば鞄の中を探りだす木吉君。


「これ、名前に」

『え?』


鞄から何か出したかと思えば可愛しくラッピングされた袋。今日はバレンタインだよね、私の誕生日じゃないよね、って思いながら木吉君を見る。


「逆チョコ?ってやつかな?普通は女の子が男の子に渡すんだけど、俺も名前に気持ち伝えたくて」


「名前、好きだ」


真剣な顔と似合わない可愛いラッピング袋。嬉しすぎて顔がにやけそうになるのを我慢しながら袋を受けとる。


『ありがとう。私も好きだよ』




逆チョコ
(ちなみに手作りなんだ)
(え!!じゃあ大切に食べなきゃ!!)
(大袈裟だな〜)




――――



いかがでしたでしょうか?リクエストの木吉君からチョコがほしいということで、木吉君に手作りチョコを作ってもらいました!ご希望に沿えたかは分かりませんが喜んでいただけると嬉しいです。


企画参加ありがとうございました!

2013年2月7日




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