もう戻れない日常
しばらくたってからだった。アイツが来たのは。
「ざまぁないねぇ」
急に窓から声がした。
「誰だ!」
「誰だっていいじゃん…おっ、うまそ。もーらい。みっともね、あの帝国が1点も取れずにぼろ負け。で、どうすんの?また帝国に戻んの?」
「そのつもりだ。破れたとは言え俺達帝国サッカー部は…ぐっ」
モヒカン野郎は源田にバナナの皮を投げつけた。
「っ!貴様ぁ!「そうだよ、怒れ!もっと怒れ!怒れよ!お前らズタボロにやられたんだぜ!?悔しいだろ!!」
二人の様子を俺は黙って見ていた。…そりゃあ、悔しい。悔しいに決まってる
「その悔しさを胸に刻め!血が逆流する程に!そうすればお前らは強くなれる!」
そういいモヒカンは源田の手を取り自分の胸へ当てる。
「感じるか?俺の鼓動…俺の熱い血の叫びを!強くなりたい…もっと…もっと……もっと!お前達にも同じ血が流れてるはずだ!誰よりも強くなりたいと思ってる!鬼道よりも!強くなるためなら何でもする…悪魔に魂を売ってもいい…だろ!?」
鬼道よりも…強く…
「くっ」
強く……
「はぁっ」
――――――――
なぁ鬼道、
お前に俺達の気持ちなんか
分からないだろ
お前より強くなるためなら
俺はなんだってする