はじめて帝国へ



私が泣き止むと佐久間さんは話をし出した。


「ごめんな、あの時は」

『…どうして謝るんですか?』

「だってお前に怖い思いをさせてしまった…」

『怖いよりも心配でした。二人が…』

「俺達のこと嫌いに…『なってません。なるわけないじゃないですか。私は二人に会いたかったんですから』

そう言えば、「そっか、ありがとう」と嬉しそうに微笑む佐久間さん。源田さんも微笑んでいた。


『二人が無事で良かったです…』

「ああ」


それから、色々話をした。鬼道さんとメールをしていることを言えば佐久間さんは慌てた様子で「俺ともメールしよう」と言ってきた。断る理由なんてなく笑顔で答えればさっそくメールアドレスを交換してくれた(赤外線?の仕方は知らないので佐久間さんにやってもらった)。源田さんは隣で苦笑いしていた。


「俺とも、交換してくれるか?」

『はい』


源田さんとアドレス交換し、また話を続ける。


すると源田さんの携帯が鳴る。


「鬼道からだ」


"佐久間は大丈夫か?来週、帝国で特訓しようと思ってるんだか、もし大丈夫そうなら来ないか。他の皆にも一応メールはしてみる"


メールを読み上げる源田さん。


「俺や他の皆はもう大丈夫だが、佐久間はいけそうか…?」

「ああ、医者からは無理さえしないなら外出してもいいってこの前言われた」

「そうか!じゃあ久しぶりに行くか、帝国に」

「ああ!…名前も来るか?」

『いいんですか…?』

「もちろん。鬼道も喜ぶよ」

『ありがとうございます!!』





◆はじめて帝国へ
(あ、声が出るようになったこと先生に言わないと)




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