【夏目友人帳/夏目】
最近悩みがある。
ある人をつい目で追ってしまったり目が合うと胸がドキドキして顔に熱がこもる。もしかしたら病気なんじゃないかと思い先生に相談してみたがバカにされたので塔子さん達に言ってみた。
「あらあら、それは大変」
「やっ、やっぱり病気なんでしょうか…」
「そんなことないわ。とても良いことよ」
「良い、こと…?それは…一体…「こればかりは自分で気づかないと意味がないな」
「え?」
「そうね…その子ともう少し近づいてみたら気づくかもしれないわ」
「近づく?」
「仲良くなるってことよ!頑張ってね!私達応援してるわ!」
「…はい」
翌日、塔子さん達に言われたように仲良くしようと頑張ってみた。
「あの名字さん」
「誰?」
「え、あ、えっと隣のクラスの「くすっ、冗談冗談!夏目くんだよね?面白いね夏目くん」
意地悪っぽく言われたもんだから、少し嫌みを込めて返事をした。
「酷いな、」と言えば笑いながら謝る彼女。
「ごめんね、で、何か用?」
「あ、その…」
相変わらず胸はドキドキして顔に熱がこもるけれど、とても悪い感じではなかった。むしろ楽しくて嬉しい感じがした。
「夏目くん?」
「いや、やっぱり何でもない」
「そっか、あ!そういえば夏目くんの家に猫が居るんだよね!タキから聞いたよー!私猫大好きなんだ!」
「じゃあ今度家に来る?」
「本当に!?やった!約束だよ!ありがとうー!」
「ああ、約束」
約束の事を塔子さん達に言うと
「あらあら、たかしくん良かったじゃない。早く恋が実るといいわね…あ」
「こ、い……?」
塔子さんに言われて気づきました。これが恋なんだと
「恋か…」
恋だとわかった瞬間、さらに約束の事が楽しみになった気がした
…誰かに恋をするだなんて初めてだ。
◆初めての恋
(なんだか緊張してきた…)
20130102