【マギ/ジャーファル】
『……』
「やあ」
『…ジャーファルさああああああんんん!!』
目が覚めたら、隣に全裸のシンドバット様が居た。どうして居るのかを聞くより、ジャーファルさんを呼んだ方が早いと思い、叫ぶと、すぐさま駆けつけてくれた。
「シン…あなたという人は…………彼女に何をしたのですか!!」
見ただけで状況がわかったのか、血相をかえて怒る彼に少し怖いと思いつつも、私はシンドバット様から離れジャーファルさんの隣に立つ。
『シンドバット様』
「…なんだ?」
『大嫌い』
一言そう言い、ジャーファルさんの腕をひいて部屋を出た。
「名前、大丈夫ですか?」
『はい…』
「おいで」
両手を広げ優しい目で見てくるジャーファルさん。その優しさで涙が出そうになる。お言葉に甘え私は彼の胸を借りた。
『私、お嫁にいけない…』
「大丈夫、私がもらってあげますよ」
『いいんですか?』
「ええ。もちろん」と笑うジャーファルはかっこよくて直視できなかった。
「さて、シンにたっぷりと罰を与えてないといけませんね」
黒いオーラを放ち、歩き出そうとする彼。
『ジャーファル、さん』
名前を呼べば、軽く振り向いて一言、
「好きですよ名前」
『//////』
「では行ってきますね」
『わ、私も行きます!』
(シン、私が言いたい事分かりますね?)
(………)
(しばらく仕事部屋から出るのは禁止ですから。)
(…………)
(あ、あの!)
(?)
(これから半径1m以内に近づかないで下さいね?)
(…………わかった)
(プッ)
(ジャーファル、笑うなああああああ)
(自業自得じゃないですか)
20121022