【黒子のバスケ/木吉】
「斬新な髪型で似合ってる」
そう彼に言われてからなんだかイライラする。斬新って何よ。それ、褒めてないでしょ。…仕方ないじゃない、前髪を切ろうとしたら失敗しちゃって……。切る前はうっとおしかった前髪だが、さすがにここまで切ってしまうと、名残惜しい。
『早く伸びないかな………』
「言ってくれたら切ったのに」
と言い出した彼。もといい、木吉。いや、あなたに任せたら怖い。
『もう手遅れ』
「まあ、でも」
「今の方が俺は好きだけどな!」
『なっ』
さらっと恥ずかしいことを言う木吉に赤面する私。
「ほら、だって名前の顔がよく見えるだろ」
『っ/////』
「名前、可愛い」
スッと私の頬に手を添える木吉。
え?な、なななに??
この展開は、もしかしてもしかしなくとも、キス!??
頭の中でパニクっていると、木吉の顔がだんだん近づいてくる。
え、ちょ、ちょっと待っ……
バコッ
「いっ!!!」
「ダアホ!!何してんだお前!!」
「え、何って、名前にキスを「お前!いくら好きでも順番があるだろうがああああ!ほら、名前を見てみろ!!」
私は固まっていた。
「え、あ、名前!?ごめん!!だから死ぬな!」
「いや、死んではないだろ」
このあと、木吉に保健室に連れていかれ、ファーストキスを奪われました。
おわり。
20120908