試合が始まった。とにかく迫力が凄くて木吉くんがいつもの何倍、何十倍もかっこよかった。
試合は誠凛の勝ち。早くおめでとうと言いたくて入り口で木吉くんを待つ。
「名字!!」
『木吉くん!ってあれ?1人?』
「ああ、走ってきたからな、とりあえず場所を変えよう」
人が少ない所に場所を移す。あ!まだ言ってない!
『木吉くん!今日の試あ「名字が好きだ!」へ?』
「ずっと好きだったんだ。見ているだけで充分だった、でもやっぱり見ているだけなんて嫌なんだ。俺の傍にいて欲しい」
『…うそ、』
「嘘なんかじゃない」
『私…』
耐えきれず涙が出てくる。そんな私を木吉くんは優しく抱きしめてくれた。
「好きだ、名字」
『私も好き…』
幸せは唐突に
(木吉おめでとー!)
(コガ?!って皆?!)
(え?え?見られてたの?!恥ずかし過ぎる!!)
20150116