【黒子のバスケ/木吉】
私は恋をしている。
中学2年の時、同じクラスのバスケ部の木吉鉄平君を好きになった。理由は消しゴムを拾ってくれたから。友達にそれを言っても誰も理解してはくれないけど、好きなる理由なんて人それぞれだと思う。
でもまあ、告白なんてできるわけもなくそのままお互い卒業してしまった。偶然同じ高校になったが結局話せないまま時が過ぎようとしていた。私は見ているだけで満足だったが友達がうるさくて仕方ない。何かと話しかけさそうとするが何も話しかけられないでいた。
今日も友達はうるさいんだろうなと思っていたら友達は風邪で休みで、ああ静かだな、なんて心配もせず暇なので教科書を眺めていた。
「勉強?」
すると声をかけられ誰かと思い、声のする方を見れば私の好きな彼がいた
「めずらしいな」
内心ドキドキなのだが慌てる素振りは見せず、バレないように軽く深呼吸をして冷静を保つ。
少し彼の言葉が気になった。
"めずらしい"
あまり話した事も関わった事もないのに何故彼は、めずらしいだなんて言えるのだろうか
「いつも授業中、寝てるのにめずらしいなって思ってさ」
『え?』
「名字さんの寝顔って可愛いよな」
『は!?』
ガタッと勢いよく席を立ったと同時にチャイムがなり先生が入ってくる。
「じゃ、」
『あ、うん』
その後の授業は眠れるはずもなくずっと木吉君の事で頭がいっぱいだった。
どうやら、やっと春がやって来たようです
(今日の授業中、凄い顔してたな)
(え、うそ!?)
(嘘)
(木吉君、意外と性格悪い…)
(名字さんって面白いな)
――――――
リハビリがてら書いてみた
20130330