「落ち着いた?」

『うん、ごめんね』

「別にいいよ」


僕はあれから名前が泣き止むまで特に何かするわけじゃなくじっと名前を見ていた。泣き止んだ名前は僕に申し訳なさそうに『なに、しようか?』と聞いてくる。


まだ元気がない名前…あー…本当に調子が狂う。


「ねぇ」

『なに?』

「いつもの名前に戻ってよ」

『え?』


どうやら僕はいつもの名前じゃないとダメみたいだ。


「いつもの君じゃないとダメみたい」

『?』


わけがわからないという顔をしている名前。僕だってわけがわからないよ。こんな気持ちになるなんて。


僕は気づいたら名前を押し倒していていた


『シュウ…?』

「名前…僕…」


05.ようやく気づいた
(僕、君が好きみたい)


好きだと言えば『知ってるもん』ってクスクスって笑う名前。ちょっとムカついたからその口を僕の口で塞いでやったらなんともまぁ色気のない声を出すもんだから思わず笑ってしまった。


『わ、笑わないでよ!////』

「あははは、名前って面白いね!」



end




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